マカオで今年11例目輸入性デング熱病例確認=患者はマレーシアとシンガポール渡航歴

マカオ政府衛生局は12月3日、今年(2016年)に入って11例目となる輸入性デング熱病例を確認したと発表し、市民に予防措置を講じるようあらためて呼びかけた。

患者はマカオ・タイパ島の広東大馬路に居住するベトナム籍の労働者(27)で、11月24日から29日にかけてマレーシアとシンガポールを旅行していたとのこと。29日に発熱し、頭痛、筋肉痛、悪心、軽度の下痢の症状が出たことから、翌30日にタイパ島の鏡湖医療センターを受診。今月1日になっても熱が下がらなかったため、コタイ地区の科大医院を受診し、2日後に公共衛生研究所の検査でデング熱I型であることが判明。患者に渡航歴があること、潜伏期間から、輸入性のものであると判断された。なお、患者はすでに熱も下がり、容体は安定しているという。

衛生局では、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジアや広東省を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけている。マカオの医療機関では無料のデング熱診断を行っており、デング熱と疑われる症状が出た場合、すぐに医師の診断を仰ぎ、その際には海外渡航歴も伝えてほしいとした。

マカオは面積30平方キロの小さな都市で、人口はおよそ65万人。また、訪マカオ外客数は年間3000万人超に達しているなど、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

科大医院(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

科大医院(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

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