マカオ警察が中国人経営の偽カジノVIPルームを摘発…カジノホテルの客室を使って営業

マカオ司法警察局は7月20日、前日未明にマカオ半島新口岸地区のカジノホテルの客室を使った偽カジノVIPルームに対する摘発を実施したと発表した。

今年6月、中国人ギャンブラーから偽カジノVIPルームで400万香港ドル(日本円換算:約5735万円)を騙し取られたと同局に通報があったを受け、内偵を続けていたもの。警察が関係者の身元を割り出しに成功したが、すでに中国本土に逃げていたことがわかり、7月18日にマカオに戻って営業を再開したタイミングを確認し、19日未明に摘発を実施したという。

警察は、部屋の中にいた19人の身柄を拘束。いずれも中国本土出身とのこと。このうち4人が客で、残りは経営者とみられる人物のほか、ディーラー、プロモーション、警備といったスタッフ役の男女だったという。また、部屋の中から7500万香港ドル(約10億7533万円)分の偽ゲーミングチップ、20万香港ドル(約287万円)の現金、大量のカジノ用具を押収。バカラで使用するトランプに事前に結果がわかるような細工が施されていたことも判明したとのこと。

客室はVIPカジノルームを模した造りになっており、入口に警備員を配して所持品検査を実施したり、スタッフは制服を着用していたという。同グループは2015年に活動をスタートし、カジノのスタッフになりすましてギャンブラーを偽VIPルームに勧誘し、イカサマを用いて利益を得ていたとみられる。

偽カジノVIPルームに対する摘発の様子(写真:マカオ司法警察局)

偽カジノVIPルームに対する摘発の様子(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  2.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  3.  マカオは長く本格的な鉄道が存在しなかったが、2019年12月に新交通システム「マカオLRT」タイ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月18日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオのツーリズ…
  5.  マカオ政府経済・科技発展局は4月17日、昨年第4四半期(2023年10〜12月期)の工業輸出状況…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun