マカオ、カジノ入場のため偽造身分証所持していた21歳未満の青年ら逮捕

警察発表によれば、9日21日午後4時頃、マカオ治安警察局がコロアン島の幹線道路で取り締まりを行なっていた際、走行中の車が急停止し、乗っていた2人の男が運転を交代するのを発見。

すぐに制止し、調査を行なったところ、1人が無免許、1人が免許停止中であることが判明したほか、車内から禁止薬物にあたるケタミンとみられる約6.02グラム及び偽造とみられるマカオ永久性居民身分証(IDカード)1枚が見つかった。

その後の調べで、このうち1人から薬物の陽性反応が検出され、IDカードについても偽造であることが確認された。

IDカードを所持していた男は警察の調べに対して、自身は(入場下限年齢に達しない)21歳未満であり、カジノに入場するのに便利なので偽造IDカードを購入したと説明しているとのこと。

警察では、2人を不法薬物及び向精神薬使用、不適当器具・設備所持、飲酒・薬物影響下運転、免許停止中運転、加重違例罪、文書偽造などの罪で送検する方針。

マカオのカジノ入場及び労働年齢制限は、長く成人年齢の「18歳」だったが、2012年11月1日から「21歳」に引き上げられた。ただし、マカオのカジノは基本的に入場無料でドレスコードも緩やかなど比較的オープンなのが特徴で、入口における入場者全員を対象としたIDチェックといった厳格な措置は導入されていない。現状、入口に配置されたセキュリティスタッフが外見から21歳以下と判断した入場者に対して個別IDチェックを実施している。

21歳未満の者がカジノへ入場したことが発覚した場合、本人及びカジノ運営企業の双方についてそれぞれ1千〜1万パタカ(日本円換算:約1万4000〜14万円)、1万〜50万パタカ(約14万〜700万円)の罰金が科される。また、21歳未満がカジノゲームに参加していた場合、ベット金、勝ち金はいずれも没収となり、公庫に納入される。

マカオでは、地元市民(公務員及びカジノ隔離対象者などを除く)もカジノへ入場することができるが、実際には海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの旅客が中心となる。マカオの人口が約65万人なのに対し、訪マカオ旅客数は年間およそ3000万人にも上る。

被疑者の21歳未満の男が所持していた偽造のIDカード(写真:マカオ治安警察局)

被疑者の21歳未満の男が所持していた偽造のIDカード(写真:マカオ治安警察局)


被疑者2人が乗っていた車内から見つかった禁止薬物のケタミン(写真:マカオ治安警察局)

被疑者2人が乗っていた車内から見つかった禁止薬物のケタミン(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…
  2.  マカオ政府衛生局は4月23日夜、マカオで「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バ…
  3.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜3月累計の歳…
  4.  今年(2024年)6月23日から7月3日にかけて、マカオでISF(国際学校スポーツ連盟)「ワール…
  5.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレス(上葡京)で4月22日、世界…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun