マカオ、世界遺産・聖ポール天主堂跡の銅像修復第2フェーズ実施へ…10月中旬から11月にかけて

 マカオ政府文化局(ICM)は10月9日、マカオを象徴する歴史的建造物のひとつとして知られる世界遺産・聖ポール天主堂跡において、ファサード部に設置されている銅像の修復(第2フェーズ)を同月中旬から11月にかけて実施すると発表。

 同局では、聖ポール天主堂跡ファサードの銅像は、長年の太陽光や風雨、自然劣化などの影響を受けており、銅像本体とその台座部分に対する適切な維持管理と修復が必要とし、同局管轄下のマカオ故宮文化遺産保護伝承センターが、故宮博物院及びマカオ大学の工学、化学実験、金属修復など多分野にわたる専門的支援を得て、国際的な文化財・史跡保護修復の要求を厳格に遵守し、また真正性、完全性、最小限の介入、可逆性を原則として、(2025)年初から3フェーズに分けて7体の銅像の修復を行う計画を進めている。6月に実施した第1フェーズで第3層の聖母像及び台座部の修復・補強作業が完了した。

 今回の第2フェーズについては、第2層の4体の銅像が修復メンテナンスの対象になり、作業のため足場を設置・撤収作業が発生することから、工事期間中の(2025年)10月20〜22日、11月19〜21日、11月25日に一部施設の対外開放を中止するとのこと。また、工事期間中はファサード前の広場の一部に工事エリアの囲いを設けることもあるという。

  聖ポール天主堂跡は17世紀にカトリック・イエズス会が建てた聖母教会及び聖ポール大学のあった場所にあたり、1835年の大火により前壁及び石段の一部を残して焼失し、現在の姿となった。建設作業には日本人キリシタンが関わったとも伝えられている。

マカオの世界遺産・聖ポール天主堂跡のファサード部(資料)=2025年8月本紙撮影

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