マカオでギャンブル依存の予防と治療に関する学術フォーラム開催
- 2025/10/15 11:30
- カジノ・IR
マカオ政府で社会福祉を管轄するマカオ政府社会工作局(IAS)はこのほど、同局と公立総合大学のマカオ大学、社会福祉団体の聖公会マカオ社会サービス処の共催による「ギャンブル依存の予防と治療に関する学術フォーラム2025」を10月10日マカオ大学の伍宜孫図書館講堂で開催したと発表。
今回のフォーラムは、IASのギャンブル問題カウンセリングサービス「志毅軒」の創設20周年を記念し、「ギャンブル依存の予防・治療サービスの20年にわたる変遷」をテーマに、マカオ、香港、海外の専門家・学者ら180人が参加し、基調講演やパネルディスカッションを通じて、ギャンブル依存の予防・治療サービスの発展及び研究成果についての発表や議論が行われたとのこと。
IASの許華寶局長はオープニングセレモニーの中で、これまでマカオ政府はギャンブル依存対策及びレスポンシブルゲーミング(RG/マカオにおいては政府・ゲーミングオペレーターなどによるギャンブル依存対策をはじめとする社会コストへの対応)を重視し、(2023年1月施行の通称)新カジノ法でRGを法律で明文化、世界最大規模のカバレッジでRGキオスクを設置、RG実施指標の導入、社会福祉サービス人員とゲーミング業従事者への体系的かつ専門的なトレーニングの提供、24時間カウンセリングホットライン及び支援プラットフォームの開設、幼稚園児から高校生までを対象とした金融教育カリキュラムの導入など、市民の心身の健康を守る数々の取り組みを展開してきたことを紹介。
また、マカオ居民のギャンブル参加率は2007年の59.2%から2022年には過去最低となる30.1%まで低下するとともに、RGの認知度も2009年の16.2%から2023年には64.9%まで急上昇し、社会各界の共同努力によって、マカオのゲーミング産業がより健全かつ持続可能なかたちで発展を遂げている証左との見方を示し、今後もより広範な社会連携を通じ、各種研究・啓発、教育活動を継続的に推進することで、居民と高リスク層のギャンブル依存に関する理解を深め、また支援を必要とする個人や家族へ適切に対応し、理解と包容、思いやりに満ちた社会環境を築いていきたいと抱負を述べた。
























