2024年の対マカオ直接投資流入が54.9%増の2627億円に…利益再投資増が主要因
- 2025/10/27 15:19
- 産業・経済
マカオ政府統計・センサス局が10月24日に発表した昨年(2024年)の直接投資統計によれば、同年マカオへ流入した外来直接投資は前年から54.9%増の137.6億パタカ(日本円換算:約2627億円)に上った。
外来直接投資流入の増加要因として、一部企業による利益を用いた再投資額の増が挙げられる。
外来直接投資流入の内訳をみると、業種別では金融業の101.5億パタカ(約1938億円)と卸売・小売業の29.1億パタカ(約556億円)、直接投資元では中国本土の63.0億パタカ(約1203億円)と香港特別行政区の61.8億パタカ(約1180億円)がそれぞれ大半を占めた。一方、大企業による借入金の返済額が縮小したことを受けて、ケイマン諸島からの資金流入が前年のマイナスから29.7億パタカ(約567億円)のプラスに転じた。
外来直接投資者の投資利益(税引後利益及び受取利息などを含む)は1.9%増の539.2億パタカ(約1兆0295億円)で、業種別ではカジノを主とするゲーミング業の利益が308.3億パタカ(約5886億円)に達したほか、卸売・小売業が81.7億パタカ(約1560億円)、金融業が79.5億パタカ(約1518億円)に。
2024年末時点までの対マカオ累計直接投資総額は前年から4.5%増の3953.6億パタカ(約7兆5485億円)。業種別では、金融業が9.2%増の1430.0億パタカ(約2兆7302億円)、不動産開発・賃貸販売業が5.5%増の239.6億パタカ(約4575億円)、ゲーミング業が0.1%減の1423.5億パタカ(約2兆7178億円)。投資元の国・地域別では、中国本土と香港特別行政区からがそれぞれ9.6%増の959.5億パタカ(約1兆8319億円)、7.6%増の1085.8億パタカ(約2兆0731億円)で、、英領ヴァージン諸島からは1.0%減の791.3億パタカ(約1兆5108億円)。
このほか、2024年のマカオ企業による在外直接投資は37.4億パタカ(約714億円)、投資利益は11.1億パタカ(約212億円)。2024年末時点までの累計在外直接投資額は前年から2.0%増の1100.2億パタカ(約2兆1006億円)で、中国本土向けが0.5%増の829.1億パタカ(約1兆5830億円)を占めた。また、中国本土向けのうち83.0%が大湾区エリアの所在する都市のものだった。
直接投資統計は工業、建設業、卸売・小売業、ホテル・飲食業、運輸・倉庫・通信業、金融業、ゲーミング業、不動産開発・賃貸販売業等に属するマカオ企業が対象で、個人は含まれない。






















