マカオ出身の現代美術家シーズン・ラオ氏が北海道のニセコ有島記念館で個展開催

 日本を拠点とするマカオ出身の現代美術家シーズン・ラオ(Season Lao)氏の個展が、北海道・ニセコの有島記念館(Arishima Museum)にて開催されている。

 有島記念館は、有島武郎がこの地で農地解放を行った歴史を有する文化施設だ。

 本展は、ラオ氏が長年向き合ってきた北海道を起点に、雪や霧が生み出す「自然余白」を通して、自然と人間の知覚の関係性を静かに問い直す試みとのこと。

 オープニングではインスタレーションの公開にあわせ、伊達政宗の流れを組む北海道の亘理伊達家第20代当主・伊達元成氏(元南極観測隊員)、美術評論家・清水敏男氏が登壇した。両氏は「中今」、「間」、「気」などの視座をラオ氏の作品に提示し、作品に表した自然環境と人間社会文化によって構成される風土まで来場者と深い対話が交わされたという。

有島記念館での展示(写真:Arishima Museum)

 開催地のニセコは世界屈指のリゾート地として知られ、ラオ氏の作品は、国際的アワード「World’s Best New Ski Hotel」およびミシュランキー(Michelin Key)を受賞した「雪ニセコ(Setsu Niseko)」、「綾ニセコ(Aya Niseko)」に収蔵されている。さらに、北海道ゆかりの町・伊達市の風土を考察した作品は、札幌を代表するラグジュアリーホテル「インターコンチネンタル札幌(InterContinental Sapporo)」のスイートラウンジおよび最上級客室に常設展示されている。

 Season Lao氏はマカオ生まれ。地元で作品により歴史的生家の建築群の保存に寄与した後、2010年より10年間北海道にて制作。2016年には、さっぽろ雪まつり「マカオ広場」で世界遺産・聖ポール天主堂跡の大雪像プロジェクトに携わった。近年は、東京大学、ニース国立東洋美術館(仏)、アルプ=マリティーム県 危機管理・災害環境対応部隊(Force 06)などの学術・研究機関とも協働し、自然環境と人間知覚の関係を探究するインスタレーションを発表し、国際的に評価されている。

 本展の開催概要は下記の通り。

・展覧会名: Season Lao Exhibition「間(Ma)」
・会期:2026年2月14日〜3月8日
・会場:有島記念館(北海道ニセコ町)
・企画:Kiyoe Gallery Arishima

左:《Lotuses》|Setsu Niseko Collection、右:マカオ聖ポール天主堂跡《The Ruins of St. Paul’s》|高さ14メートルの雪像(写真:Arishima Museum)

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