香港国際空港、新滑走路建設費を利用者に転嫁へ=日本線エコノミークラスで約1400円

香港国際空港の空港公団にあたる香港機場管理局は9月29日、第3滑走路建設プロジェクトの資金調達策のひとつとして同空港から出国するフライトの利用者に対して負担を求める計画について、具体的な金額などを明らかにした。

香港国際空港第3滑走路の建設コストは1415億香港ドル(日本円換算:約2兆1900億円)程度が見込まれている。機場管理局では、空港の利益、金融機関からの借り入れ、旅客から徴収する建設費でそれぞれ3分の1ずつを賄う計画だったが、金融機関からの借り入れを530億香港ドル(約8200億円)から690億香港ドル(約1兆700億円)に増やすことで旅客の負担を軽減するよう変更したという。

空港利用者の負担額は当初は一律180香港ドル(約2800円)だったというが、9月29日に発表された内容によると、長距離路線のファースト・ビジネスクラス利用者が180香港ドル、長距離路線のエコノミークラスと短距離線のファースト・ビジネスクラス利用者が160香港ドル(約2500円)、短距離路線のエコノミークラスが90香港ドル(約1400円)、短距離路線エコノミークラスの乗り継ぎ旅客が70香港ドル(約1100円)になるという。香港と日本を結ぶ路線は短距離線に含まれる。なお、手続きを経て来年(2016年)中にも徴収がスタートし、終了は2028年となる見通しとのこと。

香港国際空港はアジアを代表する国際ハブ空港のひとつで、日本の各都市との直行便も数多く就航している。

香港国際空港(資料)—本紙撮影

香港国際空港(資料)—本紙撮影

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