競争激化で価格高―旧暦年末臨時市場公開入札

西暦の新年を迎えたマカオでは、来月2月10日の「春節(農暦新年、いわゆる旧正月)」に向けた準備が着々と進められている。政府は毎年農暦の年末年始時期に臨時の青空マーケットを塔石広場と媽閣廟前広場にそれぞれ展開しており、3日、ブース出店権をめぐる公開入札が行われた。

農暦の年末、塔石広場では「花市」と呼ばれる臨時マーケットが開かれ、主に新年を迎えるための生花や食品、贈答品などが販売される。開催期間は2月3日から農暦大晦日にあたる2月9日深夜2時までの7日間。今年は100社以上が34の出店ブースを巡って公開入札に参加し、平均落札額は昨年と比較して1割高、最高落札額は最も出入口に近い年賀贈答品ブースの2万2千パタカだった。花市の出店料は年々上昇傾向にあるという。

一方、2月9日から16日の旧暦大晦日から年始にかけて媽閣廟広場で開催されるマーケットについては、入札参加者は3割増だったが、平均落札価格は昨年と比較して3~4割下落した。入札参加者によると昨年の落札価格が高すぎたことに加え、天候不順に関する懸念が原因ではないかという。年始マーケットでは「神香風車」と呼ばれる線香や風車型の縁起物が販売される。

今後1か月、マカオでは春節に向けた準備が一段と活発となり、街の雰囲気が年間で最も華やかな季節を迎える。

旧暦年末恒例、塔石広場で開催される「花市」―本紙撮影

旧暦年末恒例、塔石広場で開催される「花市」―本紙撮影

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