全線開業後20日、広珠都市間鉄道利用伸びず

広珠都市間鉄道(廣珠城際鐡路)が全線開通して19日で20日目を迎えた。統計によると、珠海駅の出発、到着客数は1日あたり平均2万人。鉄道開通後、珠海からマカオへ通じる拱北イミグレーションの利用者数に顕著な増加はないというが、ピーク時にあたる春節には増加が見込まれている。

20日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。広珠都市間鉄道が全線開通して20日となるが、正月三が日の休暇シーズンに満席が続いたのを除き、平日の混雑は見られないという。現在、珠海駅を発着する列車は1日平均25往復で、フル運行体制には入っていない。珠海駅から出発する始発は朝7時、終発は22時10分となっており、運転間隔は30分から50分。平日の場合、乗車券購入窓口で1時間以内に出発する列車のチケットを購入できるという。

全線開業後20日間の珠海駅平均利用者が発着合わせて平均2万人だったという統計があるが、列車一編成あたりの定員は654名、1日25往復から計算すると、最大輸送旅客数は3万2千人となり、乗車率は62.5%ほど。

珠海・拱北イミグレーションによると、広珠都市間鉄道全線開業後も、出入境旅客の流れは落ち着いており、鉄道開業効果による混雑などは発生していないという。現在、拱北イミグレーションの平日の利用者数は20万人ほどという。今後、春節が近づくため、鉄道を利用し、拱北経由でマカオへ観光やショッピングへ出かける個人旅行者が増加すると見込み、イミグレーションも混雑のピークを迎えると見込んでいる。

なお、広珠都市間鉄道運営会社では春節休暇のピーク時期に10往復程度の増発を実施し、最短20分間隔での運行を予定しているという。最大輸送旅客数は1日当たり4万5千人に達する。また、珠海駅の自動券売機も運用を開始したというが、外国人は利用できないため有人窓口に並ぶ必要がある。

珠海・拱北イミグレーション(資料)―本紙撮影

珠海・拱北イミグレーション(資料)―本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局は4月23日夜、マカオで「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バ…
  2.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜3月累計の歳…
  3.  今年(2024年)6月23日から7月3日にかけて、マカオでISF(国際学校スポーツ連盟)「ワール…
  4.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレス(上葡京)で4月22日、世界…
  5.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社は4月22日、マカオ特別行政区の成立25周…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun