マカオ・二龍頭公園の超高齢ツキノワグマがコロアン島へ引っ越しへ=トンネル工事の影響で

世界遺産・ギア灯台があるギアの丘(松山)の麓にある二龍頭公園で飼育・展示されているツキノワグマのBOBOが年内にもコロアン島・石排灣郊野公園に移される見通しだ。

BOBOは1984年、1歳の時から二龍頭公園で暮らしており、多くのマカオ人に親しまれてきた人気者だ。今年で34歳を迎え、人間に例えると100歳に相当する。

今回、BOBOの引っ越し話が持ち上がったのは、ギアの丘の東西を結ぶ歩行者専用トンネルの建設計画が具体化したのに伴うもので、西側出入口の位置がBOBOの獣舎付近とされたためだ。

30年以上にわたってマカオ市民に親しまれているツキノワグマのBOBO(資料)=マカオ・二龍喉公園-本紙撮影

30年以上にわたってマカオ市民に親しまれているツキノワグマのBOBO(資料)=マカオ・二龍喉公園-本紙撮影

BOBOが高齢のため、引っ越しにあたって麻酔を使うことや、生活環境の急な変化による健康への影響も懸念されている。マカオ政府では、引っ越し先の石排灣郊野公園での新獣舎建設を年内にも完了させる予定とのこと。また、新獣舎はバリアフリー対応など、高齢のBOBOが快適に暮らせるよう工夫が盛り込まれるという。石排灣郊野公園ではマカオジャイアントパンダパビリオンをはじめ、多くの動物を飼育・展示されている。

ギアの丘の東側には外港フェリーターミナル及び商業エリア、西側には住宅街が広がっている。東西を結ぶトンネルは存在するものの、自動車専用となっており、歩行者は山越えルートか迂回ルートを選択する必要がある。歩行者専用トンネルの開通によって、アクセス向上が期待されている。

ツキノワグマのBOBO(資料)=マカオ・二龍喉公園-本紙撮影

ツキノワグマのBOBO(資料)=マカオ・二龍喉公園-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局は4月19日夜、「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バルニフィ…
  2.  マカオ政府統計調査局は4月19日、今年(2024年)2月の飲食業と小売業に関する景気調査結果を公…
  3.  4月19日付のマカオ特別政府区公報に「不動産需要管理に関する税制措置の撤廃」法が掲載され、翌日(…
  4.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun