マカオ当局、カジノ運営会社に緊急事態に対応する特別行動部隊の結成を提案…ラスベガスの銃撃事件受け

マカオ政府のギャンブル監理部門にあたる博彩監察協調局(DICJ)と司法警察局は10月16日、米国ラスベガスのカジノホテルで同月1日に発生した銃撃事件を受け、マカオ政府とコンセッション(カジノ経営権契約)を結ぶ6陣営の代表者を集めた安全対策会議を開催。

会議の中で、司法警察局の周偉光局長はマカオのカジノで襲撃事件が発生する可能性は比較的低いとした上で、6陣営に対して万一突発的な事件が発生した際、警察が現場に到着する前に迅速に対処し、人的被害を少しでも減らすため、保護装備を有する特別行動部隊の結成を提案した。また、近く襲撃事件を想定した模擬訓練をカジノ内で実施したい意向も示した。

6陣営では、カジノフロア入口に設置する金属探知ゲートの購入手続きを完了し、順次設置を進めているとのこと。設置前の入口については携帯型機器で対応するとした。カジノ内への大型手荷物の持ち込みを禁止する措置も導入するという。

DICJによる安全対策会議は今年(2017年)6月2日にフィリピン・マニラのカジノ施設で発生した襲撃・放火事件の直後にも開催された。

マカオは人口約65万人、山手線の内側のおよそ半分にあたる面積約30平方キロという小さな街だが、約40軒のカジノ施設が建ち並び、年間およそ3兆円いう世界一のカジノ売上を誇る都市として知られる。

マカオ当局とカジノ運営企業による安全対策会議の様子=2017年10月16日(写真:DICJ/司法警察局)

マカオ当局とカジノ運営企業による安全対策会議の様子=2017年10月16日(写真:DICJ/司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は4月17日夜、マカオで今年(2024年)4人目となる在郷軍人病(退役…
  3.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  4.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2024…
  5.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、今年(2024年)3月の住宅売買・…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun