マカオ警察、マカオ半島中心部で無認可宿泊施設に対する取り締まり実施

マカオ治安警察局は12月11日、マカオ半島中心部の加思欄馬路一帯で無認可宿泊施設に対する取り締まりを実施した。

この際、無認可宿泊施設であると疑われるマンションの一室を発見し、部屋の中にいたいずれも中国本土出身の6人(男4人、女2人)に事情を聞いたところ、このうち4人が見知らぬ人物に斡旋され1泊あたり100香港ドル(日本円換算:約1440円)の宿泊料を支払ったとし、残る2人は友人の紹介で無料で宿泊したなどと説明したとのこと。

その後、宿泊施設の許認可を管轄する旅遊局の職員が現場の調査を行い、無許可宿泊施設であると確認したことから、即時封鎖となった。

現場はカジノ施設や雑居ビルが立ち並ぶ繁華街にあたる新口岸地区まで徒歩圏内に位置する。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる無認可宿泊施設の存在なども社会問題化している。

マカオ治安警察局による無認可宿泊施設への取り締まりの様子=2017年12月11日(写真:澳門治安警察局)

マカオ治安警察局による無認可宿泊施設への取り締まりの様子=2017年12月11日(写真:澳門治安警察局)

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