マカオの9月カジノ売上対前年17%増見通し…4年ぶりの年間3千億マカオパタカの大台突破も=大手金融機関予測

マカオ政府博彩監察協調局が9月1日に公表した最新データによれば、マカオの8月のカジノ売上は前年同月から17.1%増の265.59億マカオパタカ(日本円換算:約3663億円)で、単月として今年最高額となった。今年1〜8月の累計カジノ売上は2021.03億マカオパタカ(約2兆7877億円)で、前年同期比17.5%増で推移している。

このほど米系大手銀行シティバンクが発出したマカオのカジノ業界に関する最新レポートの中で、8月のカジノ売上は同行の事前予測通りで、カジノ売上の伸び率も今年5〜6月の10〜12%から加速しているとした。

また、9月についてもマカオのカジノ売上は力強さを維持し、前年同月から17%増の250億マカオパタカ(約3447億円)、1日平均8.33億マカオパタカ(約115億円)程度になるとの見通しを示した。近日、中国本土でマカオへ渡航するためのビザに相当する書類の手続きが本籍地でなく居住地でもできるようになる新措置がスタートしたことに伴い、中国本土からの訪マカオ旅客数が増加する可能性があることを今後のポジティブ要因として挙げた。10月のカジノ売上見通しは9%増の290億マカオパタカ(約3999億円)、1日平均9.35億マカオパタカ(約129億円)、今年通期の見通しについても16%増の3076.03億マカオパタカ(約4兆2412億円)、1日平均8.43億マカオパタカ(約116億円)との見通しとした。

マカオの年間カジノ売上は21世紀に入って以降、2013年まで右肩上がりに上昇。ピークにあたる2013年の売上は3607.49億パタカ(約4兆9561億円)だった。2014年から2016年までの3年間は対前年マイナスが続いたが、2017年に4年ぶりに対前年プラスに転じた。今年通期のカジノ売上が3000億マカオパタカの大台を突破すれば、2014年以来のこととなる。

【資料1】2018年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:262.60億マカオパタカ=約3621億円(36.4%増)
・2月:243.00億マカオパタカ=約3350億円(5.7%増)
・3月:259.50億マカオパタカ=約3578億円(22.2%増)
・4月:257.28億マカオパタカ=約3547億円(27.6%増)
・5月:254.89億マカオパタカ=約3514億円(12.1%増)
・6月:224.90億マカオパタカ=約3101億円(12.5%増)
・7月:253.27億マカオパタカ=約3492億円(10.3%増)
・8月:265.59億マカオパタカ=約3663億円(17.1%増)
>1〜8月累計:2021.03億パタカ=約2兆7877億円(17.5%増)

【資料2】2013年〜2017年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億マカオパタカ=約4兆9561億円(18.6%増)
・2014年:3515.21億マカオパタカ=約4兆8467億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億マカオパタカ=約3兆1815億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億マカオパタカ=約3兆0764億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億マカオパタカ=約3兆6626億円(19.1%増)

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

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