マカオ、電子カジノ機で使われるキャッシュバウチャーの金額を書き換え高値で転売した男逮捕

マカオのカジノではスロットマシンなど電子カジノマシンでの払い出しにキャッシュバウチャー(現金券)が使われている。券面には金額のほか、施設名、バーコード、引き換え期限などの情報がプリントされており、マシンの現金投入口に入れることができるほか、カジノフロア内の引換機やキャッシャー窓口で額面の現金との交換も可能だ。

マカオ司法警察局は12月29日、キャッシュバウチャーの券面に記載された金額を油性ペンなどを使って20.00香港ドル(日本円換算:約280円)から20100香港ドル(約28万円)のように書き換え、第三者に対して本来の金額より高値で売りつけたとして、マカオ人の自称無職の男(26)を詐欺及び文書偽造容疑で逮捕、送検したと発表。

同局によれば、同月下旬にかけて、3人から同じ手口による被害の申し出があり、いずれもカジノ周辺で見知らぬ男から話を持ちかけられ、券面に書かれた金額より安値で購入したが、窓口で現金と交換する際に騙されたことに気づいたと話しているという。被害総額はおよそ10万香港ドル(約141万円)に上るとした。

その後、警察が捜査に着手、被疑者3人の身元の特定に成功。このうち1人について、28日にコタイ地区にあるカジノIR(統合型リゾート)併設ホテルの客室内で逮捕した。また、室内を捜索したところ、次の犯行に向けて準備していたとみられる小さな額面のキャッシュバウチャーと筆記具が見つかった。

目下、警察が逃走中の残る2人の被疑者の行方を追っている。なお、今回逮捕された男と逃走中の2人は今年9月と11月に発生した2件の詐欺事案にも関わっていた疑いもあるとのこと。

金額が書き換えられたキャッシュバウチャーと犯行に使われたとみられる筆記具(写真:マカオ司法警察局)

金額が書き換えられたキャッシュバウチャーと犯行に使われたとみられる筆記具(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  アフターコロナ初年となったマカオの昨年(2023年)通期のカジノ売上(粗収益、Gross Gam…
  3.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオのイーストスクエアで4月24日、…
  4.  マカオ治安警察局は4月24日、同月22日に路線バスの車内で乗り合わせていた20代の女性の臀部に下…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun