マカオ、偽造カジノチップ使用の香港人高齢者1人逮捕…成功報酬目当てで現金化試みる

世界最大のカジノ売上を誇るマカオ。面積約30平方キロという小さな地域に大小およそ40軒のカジノ施設が軒を連ねる。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくゲーミング(カジノ)チップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。

チップはカジノフロアにあるキャッシャー(チップ交換所)カウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

マカオ司法警察局は3月11日、マカオ・コタイ地区にあるIR(統合型リゾート)併設のカジノで偽造チップを使用したとして、香港人の自称無職の男(71)を巨額詐欺の疑いで逮捕したと発表。

警察発表によれば、被疑者は同月8日午後にカジノ施設のキャッシャーカウンターを訪れ、額面10万香港ドル(日本円換算:約142万円)のチップ1枚を現金に交換しようとしたという。キャッシャーの係員がチェックを行ったところ、2015年11月に使用を停止したタイプの偽造品であることが発覚したため、セキュリティスタッフを通じて警察に通報した。

警察の調べに対し、被疑者は偽造だったとは知らなかったとし、香港で大量のカジノチップを持つという見知らぬ男から額面10万香港ドルのチップ1枚を現金化してくるよう要求され、2万香港ドル(約28万円)の成功報酬を得る約束だったなどと話しているという。警察は男を巨額詐欺罪で送検する方針。

マカオにおいて同種の事件はしばしば発生しており、第三者からチップの現金化を依頼された場合、リスクを考慮する必要があるといえる。

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  2.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は4月17日夜、マカオで今年(2024年)4人目となる在郷軍人病(退役…
  4.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  5.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2024…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun