マカオ、不正行為のカジノディーラーら逮捕…客を装った仲間に勝敗関係なくチップ払い出す

マカオ司法警察局は4月15日、不正行為によりカジノ運営企業に損失を与えたとして、コタイ地区のカジノIR(統合型リゾート)施設に勤務するマカオ人のカジノディーラー職の男(30)及びその仲間で中国本土出身の男(40)の2人を業務上横領罪で逮捕したと発表。

警察発表によれば、同月11日午後、カジノ運営会社のサーヴィランス部門から監視カメラ映像でディーラーが1人の客に対してゲームの勝ち負けに関係なくチップを払い出す不正行為が1日で6回確認されたとする通報が寄せられたとのこと。すぐに警察官が現場へ急行し、カジノ施設内で2人を逮捕。目下、詳しい調べを進めているとした。

カジノ運営企業が警察に報告した被害額は8万4000香港ドル(日本円換算:約120万円)。警察の調べに対し、ディーラーの男は家族が病気になり急に医療費が必要となったため、知り合いの男と組んで犯行に及んだと供述しているとのこと。なお、入手したチップは仲間の男と折半する話だったという。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約142万円)以上の高額チップも存在する。

チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

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