マカオの19年第1四半期通信統計公表、固定と携帯電話の契約件数いずれも対前年マイナス

マカオ政府統計調査局が5月3日に公表した最新の通信統計によると、マカオの今年第1四半期末(2019年3月31日)時点の携帯電話契約数が前年の同じ時期から7.6%減となる215万0767件となった。2四半期連続のマイナス。ただし、人口の約3.3倍に相当する。

携帯電話契約数が人口を大幅に上回る背景には、SIMロックフリー端末とプリペイドSIMカードの普及が挙げられる。携帯電話契約件数にはプリペイド分も含まれる。マカオの人口は約66万人だが、アジア有数の観光都市として知られる。昨年のインバウンド旅客数は前年から9.8%増の約3580万人で、過去最多を記録した。市内各所にプリペイドSIMカードの自販機が並び、スーパーやコンビニエンスストアの店頭でも容易に購入やチャージをすることができる。

マカオ、香港、中国本土は同じ中国でありながら、マカオは853、香港は852、中国本土は86という固有の国際電話の国(地域)コード番号を持ち、通信事業社も各地ごとに異なる。中国本土や香港を含む海外からマカオを訪れた旅客が携帯電話を利用する場合、国際ローミング扱いとなり通信料が高額となることから、マカオ到着後にマカオの通信事業社が販売するプリペイドSIMカードを購入することが一般化しているが、このところプリペイドSIM契約数は2四半期連続で対前年マイナスとなっており、無料Wi-Fiスポットの充実が進む中、プリペイドSIMの需要が減少していることも考えられる。

なお、今年第1四半期末時点のマカオの固定電話契約数は5.8%減の12万2351件、インターネット契約数は6.3%増の55万3293件。今年第1四半期のインターネット総接続時間は21.3%増の3.8億時間。

マカオのプリペイドSIMカード自販機(資料)—本紙撮影

マカオのプリペイドSIMカード自販機(資料)—本紙撮影

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