マカオ、19年7月のカジノ売上3.5%減の3283億円…3ヶ月ぶり対前年マイナス=1〜7月累計0.9%減の2兆3352億円

マカオ政府博彩監察協調局は8月1日、今年(2019年)7月のマカオの月次カジノ売上について、前年同月から3.5%減、前月から2.7%増となる244.53億マカオパタカ(日本円換算:約3283億円)だったとする最新統計を公表した。

マカオの月次カジノ売上は2014年6月から2016年7月まで26ヶ月連続で前年割れだったが、2016年8月から2018年12月まで29ヶ月連続で対前年プラスを維持。その後、今年に入って以降は1、3、4、7月がマイナス、2、5、6月がプラスとなっている。

今年1〜7月累計のカジノ売上は前年の同じ時期から0.9%減の1739.56億マカオパタカ(約2兆3352億円)で、マイナス幅は前月から0.4ポイント拡大した。

今年1月1日からカジノフロア内の全面禁煙化が実施され、これまでハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームは分煙だったが、今年に入って以降は所定の喫煙ルーム内のみで喫煙が認められるかたちとなり、プレイしながら喫煙することが不可能となった。これによって、一部のギャンブラーがマカオ以外に流出した可能性があるとし、カジノ売上の停滞と因果関係を指摘する見方もある。また、マカオパタカは香港ドルを通じて米ドルと為替連動しているが、対ドルの人民元安も進んでいる。

なお、2018年通期のカジノ売上は対前年14.0%増の3028.46億マカオパタカ(約4兆0655億円)。2年連続の対前年プラスで、4年ぶりに3000億パタカの大台を回復した。

マカオの年間カジノ売上は21世紀に入って以降、2013年まで右肩上がりに上昇。ピークにあたる2013年の売上は3607.49億マカオパタカ(約4兆8428億円)だった。対前年4年ぶりのプラスに転じた2017年の売上は2011年と、2018年については2012年とそれぞれほぼ同水準。

【資料1】2019年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:249.42億マカオパタカ=約3348億円(5.0%減)
・2月:253.70億マカオパタカ=約3406億円(4.4%増)
・3月:258.40億マカオパタカ=約3469億円(0.4%減)
・4月:235.88億マカオパタカ=約3166億円(8.3%減)
・5月:259.52億マカオパタカ=約3484億円(1.8%増)
・6月:238.12億マカオパタカ=約3196億円(5.9%増)
・7月:244.53億マカオパタカ=約3283億円(3.5%減)
>1〜7月累計:1739.56億パタカ=約2兆3352億円(0.9%減)

【資料2】2013年〜2018年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億マカオパタカ=約4兆8428億円(18.6%増)
・2014年:3515.21億マカオパタカ=約4兆7187億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億マカオパタカ=約3兆0987億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億マカオパタカ=約2兆9963億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億マカオパタカ=約3兆5673億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億マカオパタカ=約4兆0655億円(14.0%増)

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

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