マカオ 19年11月貨幣・金融統計公表…M2が下落に転じるもマカオパタカ分は安定維持

 マカオ政府金融管理局は1月6日、昨年(2019年)11月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から2.0%上昇、通知預金が1.8%下落となり、M1は1.0%減少。準通貨負債は横ばい、通貨供給量M2は0.1%下落の6729億マカオパタカ(日本円換算:約9兆1033億円)となった。前年同月との比較では、M1が3.6%、M2が6.3%のそれぞれ上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが31.0%、香港ドルが47.7%、人民元が4.7%、米ドルが14.8%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.2%減の6561億マカオパタカ(約8兆8760億円)、非居民による預金残高は0.5%減の2414億マカオパタカ(約3兆2658億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は1.2%下落の2438億マカオパタカ(約3兆2982億円)で、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.4%減の1兆1413億マカオパタカ(約15兆4411億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.0%、48.2%、4.0%、26.1%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.4%上昇の5165億マカオパタカ(約6兆9879億円)。対外民間部門への融資は3.7%減の5515億マカオパタカ(約7兆4615億円)。民間部門へ融資額は合計で1.8%下落の1兆0679億マカオパタカ(約14兆4481億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.4%、48.9%、5.6%、25.1%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は昨年11月末時点で前月末から0.5ポイント上昇の57.4%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.2ポイント下落の93.6%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ52.2%、48.2%水準。不良債権比率は0.3%を維持。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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