マカオ、武漢市含む湖北省からの入境者を制限へ…医師による証明書の提示を必須に

 中国・湖北省武漢市で集団発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、初の感染者が確認された1月22日以降、政府が矢継ぎ早に各種防疫対策を打ち出している。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターは1月26日夕方の記者会見で、防疫対策の一環として、過去14日以内に武漢市含む湖北省滞在歴のある人(マカオ居民を除く)がマカオへ入境するにあたり、27日午前0時からマカオ入境時に合法医療機関が発行した医師による証明書の提出を必須とすると発表。

 証明書を提示できない場合、あるいは医師による証明がマカオ政府の求める基準に達しない場合、マカオへの入境を拒否するとした。

 同時に、過去14日以内に武漢市含む湖北省滞在歴のある人について、マカオの娯楽スポット(カジノなど)への入場を制限することも明らかにした。

また、26日午後4時からマカオの各イミグレーション施設の入境審査場において、マカオ居民以外の自動化ゲートを使った通関をストップし、有人窓口のみで対応している。湖北省からの旅客と湖北省滞在歴のある人を対象とした専用レーンを設け、入境にあたって連絡先の提供を求めているとのこと。

 同センターが26日午後発表した内容によれば、昨年(2019年)12月1日から今年1月26日未明までにマカオへ入境し、現在まで出境していない(=現在もマカオに滞在中)の湖北省出身者数は2132人(うち武漢市1390人)で、個人旅行者、親族訪問、学生、就労者、団体旅客を含むとのこと。

 本稿執筆時点(マカオ時間26日午後6時30分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認数は5件で、いずれも武漢からの旅客となっている。

マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる記者会見の様子=2020年1月26日(写真:GCS)

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