マカオ、春節GW2日目の中国本土からのインバウンド旅客数64.7%減…2日間累計では55.0%減

 中国・湖北省武漢市で集団発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、初の感染者が確認された1月22日以降、政府が矢継ぎ早に各種防疫対策を打ち出している。

 マカオ政府旅遊局は1月26日、治安警察局提供資料を元にした春節ゴールデンウィーク2日目(旧暦の元日にあたる1月25日)のインバウンド旅客数データを公表。25日のインバウンド旅客総数は5万7838人で、前年の同じ時期から59.0%減だった。中国本土旅客に限ると64.7%減の3万3159人。インバウンド旅客全体に占める中国本土旅客の割合は57.3%。

 また、春節ゴールデンウィーク2日目までの累計では、インバウンド旅客数が49.9%減の11万2936人、中国本土旅客に限ると55.0%減の6万6102人、中国本土旅客の占める割合は58.5%。

 昨年通期のインバウンド旅客数は約3940万人で、中国本土旅客の占有率は約7割だった。

 マカオでは政府主催のすべての春節イベントが開催中止となり、ミュージアムなど文化施設も閉館措置が講じられている状況。27日からはマカオと中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションの通関時間が3時間短縮される予定になっていることなどもあり、春節ゴールデンウィーク全体を通じて、旅客数の減少が見込まれる。

 なお、上記統計における春節ゴールデンウィークの期間は今年(2020年)が1月24日から30日まで、昨年(2019年)が2月4〜10日間で、いずれも7日間。

 本稿執筆時点(マカオ時間26日午後7時)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認数は5件で、いずれも武漢からの旅客となっている。

春節ゴールデンウィーク前に關閘イミグレーションの防疫体制を視察する賀一誠マカオ行政長官一行=2020年1月23日(写真:GCS)

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