マカオ、春節GW7日間の中国本土からのインバウンド旅客数83.3%減の14.9万人

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 本稿執筆時点(マカオ時間31日午後2時30分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認者数は7人で、いずれも武漢からの旅客。最後の感染確認は27日夜で、28日、29日、30日及び31日朝までの新規感染確認はゼロだった。

 マカオ政府旅遊局は1月31日、治安警察局提供資料を元にした春節ゴールデンウィーク7日目(春節6日目にあたる1月30日)までのインバウンド旅客数データを公表。30日のインバウンド旅客総数は1万7865人で、前年の同じ時期から89.2%減だった。中国本土旅客に限ると92.6%減の9664人。インバウンド旅客全体に占める中国本土旅客の割合は54.1%。

 また、春節ゴールデンウィーク7日間の累計では、インバウンド旅客総数が78.3%減の26万1069人、中国本土旅客に限ると83.3%減の14万9244人、中国本土旅客の占める割合は57.2%。

 参考までに、昨年通期のインバウンド旅客数は約3940万人で、中国本土旅客の占有率は約7割だった。

マカオ市政署(IAM)では防疫対策としてバス停ややクシー乗り場など公共エリアにおける清掃及び消毒を強化して臨んでいる(写真:IAM)

 マカオでは政府主催のすべての春節イベントが開催中止となり、ミュージアムなど文化施設も閉館措置が講じられている状況。27日からはマカオと中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションの通関時間が3時間短縮、武漢市含む湖北省からの入境制限(過去14日以内に武漢市含む湖北省滞在歴のあるマカオ人以外に合法医療機関が発行した医師による新型コロナウイルス未感染証明書の提出を必須化)やマカオ滞在中の武漢市含む湖北省からの旅客に対する強制隔離(速やかに中国本土へ戻るか、マカオ残留を希望する場合は滞在許可期限あるいは旅程の終了まで集中統一管理下に置かれ、隔離施設に収容されること受け入れるかの選択)といった感染集中発生エリアと関係が深い人に対する防疫措置が講じられている。中国当局はすでにマカオを含む海外団体旅行を禁止、中国本土からのマカオ行き個人旅行許可の新規発給についても一時停止を明らかにしている。春節ゴールデンウィークはもとより、今後しばらくの間、訪マカオ旅客数は相当の減少が見込まれる。

 なお、上記統計における春節ゴールデンウィークの期間は今年(2020年)が1月24日から30日まで、昨年(2019年)が2月4〜10日間で、いずれも7日間。中国当局は防疫対策の一環として春節休暇を2月2日まで延長することを発表済み。

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