マカオの20年1月カジノ税収13.3%減の約1205億円…春節GWの書き入れ時を新型コロナが直撃

 このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支データによれば、今年(2020年)1月の歳入は前年同月から19.4%減の100億1638.9万マカオパタカ(日本円換算:約1366億円)で、年度(1〜12月)予算執行率は8.6%だった。

 このうち、ゲーミング(カジノ)税収は13.3%減の88億3597.7万マカオパタカ(約1205億円)。年度予算執行率は9.0%で、歳入に占めるゲーミング税の割合は88.2%。

 マカオにおけるゲーミング税の税率は、カジノの場合で売上のおよそ40%に設定されている。今年1月については、本来ならば下旬に書き入れ時となる春節(旧正月)ゴールデンウィークがあったが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う入境制限を含む防疫対策強化等によってインバウンド旅客数が激減。月次カジノ売上は前年同月から11.3%、前月から3.1%のそれぞれ減となる221億2600万マカオパタカ(約3017億円)にとどまった。

 歳出は0.9%増の30億7738.5万マカオパタカ(約420億円)で、年度予算執行率は3.2%にとどまった。

 財政収支は69億3900.4万マカオパタカ(約946億円)の黒字、年度予算執行率は33.4%に達したが、前年比では26.0%の大幅なマイナスだった。

 なお、2月に入って以降もインバウンド旅客数は低迷が続き、カジノ施設の半月にわたる(2月5〜19日)一時休業もあったことで、さらなるカジノ売上減が予想され、歳入にも影響を及ぶとみられる。

新型コロナウイルス防疫対策の一環で半月にわたり休業していたマカオのカジノ施設の再開に向けた準備の様子=2020年2月19日(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレス(上葡京)で4月22日、世界…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社は4月22日、マカオ特別行政区の成立25周…
  3.  マカオ政府統計センサス局(DSEC)は4月22日、今年(2024年)3月及び1〜3月累計の訪マカ…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオ治安警察局は4月21日、自動車の運転者と歩行者の安全を確保するため、マカオ域内の各所でキッ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun