新型コロナ影響で第31回マカオ国際花火コンテスト開催中止に…秋の大型観光イベント

 マカオ政府旅遊局(MGTO)は5月6日、今年(2020年)9月から10月にかけての週末を中心に開催予定だった第31回マカオ国際花火コンテストの中止を発表した。

 中止の理由については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行に伴いマカオ及び世界の多くの国・地域で出入国(境)制限が講じられているため参加チームを決定できないこと、花火の材料や関連設備の輸送に影響が生じることが予測されることを挙げ、開催準備が進められない状況にあるとした。

 マカオ国際花火コンテストは20世紀中頃にマカオで盛んだった花火及び爆竹製造業の保護と伝承を目的として1989年にスタート。通常の花火大会と異なり、国や地域を代表して出場する花火製造メーカーによる作品の美しさを競うコンペティション形式を採用しているのが特徴。日本チームも出場の常連で、これまで優勝9回を誇る。

 なお、マカオ国際花火コンテストは2017年にも大型台風の襲来を受け、復旧作業を優先するため中止されたことがある。

 MGTOによれば、新型コロナの流行状況を注視しながら、今年第3、第4四半期のイベントスケジュールの調整を行っているとのこと。今年4月開催予定だったマカオ国際観光(産業)博覧会(MITE)は9月に延期した上で開催、今年12月開催予定のイルミネーションイベントについては9月末〜10月に前倒し開催する計画とした。

 今年1月下旬以降、マカオでは新型コロナ防疫対策として大型イベントやMICEイベントの多くが中止もしくは延期となっている。

 マカオにおける5月5日までの累計感染者数は45人で、内訳は輸入性症例が43人、輸入関連性症例が2人。これまでのところ市中感染例は確認されていない。直近の新規感染確認は4月8日のことで、実に26日連続で新規感染確認ゼロとなっており(輸入関連性症例に限ると37日連続ゼロ)、域内における状況は落ち着いているといえる。一方で、厳格な出入境制限が講じられており、ここ数ヶ月はインバウンド旅客数が激減している状況だ。

マカオ国際花火コンテスト(資料)=2019年10月5日(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月20日、シンガポールからマカオへ向かう航空機内で別の客の荷物から現金を盗ん…
  2.  マカオ司法警察局は4月18日、架空の詐欺被害をでっち上げたとしてマカオを訪れていた中国人(中国本…
  3.  マカオ政府衛生局は4月19日夜、「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バルニフィ…
  4.  マカオ政府統計調査局は4月19日、今年(2024年)2月の飲食業と小売業に関する景気調査結果を公…
  5.  4月19日付のマカオ特別政府区公報に「不動産需要管理に関する税制措置の撤廃」法が掲載され、翌日(…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun