マカオ税関が中国本土との密出入境事案1件摘発…密航者ら4人逮捕

 澳門海關(マカオ税関)は9月9日、密航活動阻止のためマカオ周辺海域及び沿岸におけるパトロールを強化して臨む中、近日マカオ半島北東沖に造成中の埋立地「新城A区」付近で木製のモーターボートを使った密航事案を摘発、中国本土出身の男4人を逮捕したと発表。

 9月6日未明、税関職員が新城A区沿岸を巡回していたところ、不審な男1人が徘徊しているのを発見。同時に、海上に疑わしい木製モーターボートが出現したことから、密航活動の可能性があるとし、税関の巡視船に通知した上、陸と海の双方で捕獲行動を展開。まず、陸上にいた密出境の迎えの船を待っていた男1人を逮捕。その後、巡視艇が木製モーターボートの捕捉に成功、船内にいた手引き役の蛇頭とみられる男2人、密入境者の男1人を逮捕した。逮捕後、防疫ガイドライン沿って逮捕者の検温などを実施したが、異常はなかったという。

 逮捕された4人は中国本土の広東省、四川省、雲南省の出身で、年齢は27〜46歳。このうち密航者2人はマカオ入境禁止処分期間中の人物だったと判明。税関では、蛇頭の男2人を密航ほう助及び隠匿罪、密航者2人を不法再入境罪で検察院送致したとのこと。

 税関は今後もパトロール及び情報収集を通じて違法な密航活動に対する取り締まりを強化して臨み、マカオの治安環境の維持に努めるとした。また、市民に対し、違法な出入境活動を発見した場合、すぐに税関に通報するよう呼びかけた。

密航活動に使われた木製モーターボート(写真:澳門海關)


マカオ税関が検察院送致した密航者ら4人(写真:澳門海關)

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