マカオ行政長官が日本・マカオ大湾区友好議員連盟とビデオ会議…双方が関係強化に期待感

 マカオ特別行政区の賀一誠行政長官は9月21日、マカオ政府本部で日本・マカオ大湾区友好議員連盟とビデオ会議に臨んだ。

 マカオ政府の発表によれば、会議では両地間の経済・貿易協力、人的・文化的交流の促進についてのほか、日本のビジネス界が粤港澳大湾区(広東省、香港、マカオグレーターベイエリア)と粤澳(横琴)深度協力区の開発に参加することへの支援などについても意見交換が行われたとのこと。

 賀行政長官は、会議冒頭で日本の菅義偉新首相の就任を祝うメッセージを伝達。続いて、マカオは国際的に開かれた都市であり、日本を含むアジアの国々と長期にわたって文化交流と緊密な経済・貿易往来があるとし、マカオと日本の双方がこの基礎の上で一致協力し、多方面でより密接な交流を進め、将来の経済協力関係を築くのための良いきっかけにしたいと期待を示した。

 これに対し、日本・マカオ大湾区友好議員連盟の河村建夫衆議院議員からは、賀行政長官の就任後(*2019年12月20日就任)、果敢に各種防疫措置を講じて新型コロナの封じ込めに成功したことに対する敬意が示された。日本・マカオ大湾区友好議員連盟については、今年(2020年)6月17日に正式設立され、自由民主党の二階俊博幹事長が最高顧問を務め、25人の国会議員が所属し、日本とマカオとの架け橋となり、両地間の交流を通じて、日中両国間のコミュニケーションを強化していきたいと紹介があった。

マカオ行政長官と日本・マカオ大湾区友好議員連盟とのビデオ会議の様子=2020年9月21日、マカオ政府本部(写真:GCS)

 会議において、議員連盟の複数メンバーから産業多角化、人材育成、飲食文化、農林水産品のマカオへの輸出、スマートシティ構築、低炭素都市・新エネルギー技術の応用、漢方薬産業といった分野における両地の協力強化の希望が示されたほか、日本のビジネス界が粤澳(横琴)深度協力区の開発に参加するにあたっての意見や提案が出されたとのこと。

 賀行政長官はこれに対して、目下、マカオ特別行政区政府は全力で粤港澳大湾区の開発を推進しており、日本のビジネス界が粤澳(横琴)深度協力区の開発に関心を示していることをたいへん嬉しく思い、また近い将来より多くの日本のビジネス界が粤港澳大湾区に参加し、マカオの産業の多元化をサポートすることを楽しみにしていると応じた。加えて、今回の会議をきっかけに両地の間の交流と発展が進むだろうとし、日本の新型コロナの流行が早期に終息し、両地の経済・貿易と人的・文化的往来が正常化することを願っていると述べた。

 今回のビデオ会議には上記のほかマカオ側から李偉農経済財政長官、許麗芳行政長官事務所主任、辜美玲経済財政長官事務所主任、曾藝行政長官事務所顧問、柯嵐市政署市政管理委員会副主席、余雨生貿易投資促進局執行委員、日本側からは日本・マカオ大湾区友好議員連盟の伊東良孝副会長(衆議院議員、農林水産副大臣)、片山さつき特別顧問(参議院議員、前内閣府特命担当大臣)、宮内秀樹幹事長代理(衆議院議員、自由民主党副幹事長)、大岡敏孝事務局長(衆議院議員、元財務大臣政務官)らが参加したとのこと。

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