マカオの統合型リゾート建設現場で古い大砲見つかる…考古学的価値高い遺物か、文化局が学術調査へ

 マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「ギャラクシーマカオ」第4フェーズの建設現場で11月22日、古い大砲が(砲身部、全長約1.4メートル、口径約80ミリメートル)が見つかった。

 考古学的価値の高い遺物と見られることから、一時工事をストップしてマカオ政府文化局(ICM)が発見場所の測量調査などを実施。同時に周辺の捜索も実施されたが、他の遺物は発見されなかったという。

 ICMは23日、学術調査及び研究を行うため、すでに大砲は博物館の倉庫へ搬入済みとした。

マカオ・コタイ地区の統合型リゾート建設現場で発見された古い大砲の一部(写真:ICM)

 なお、建設現場は21世紀に入って以降に造成された新興埋立地で、かつては海域だった。マカオは1999年12月20日に中国へ返還されるまで、およそ4世紀にわたってポルトガルの統治下にあった。今回見つかった大砲の年代は今後の調査によって明らかになると見られるが、ポルトガル軍が沿岸部に設置したもの、もしくはポルトガルの軍艦が遺棄したものなどの可能性がある。

 マカオでは、今年4月にもかつてのマカオの主要な海の玄関口だったマカオ半島の内港エリアの道路工事現場(下水管整備事業)から古い大砲の砲身部(全長約1メートル)が見つかっている。こちらについても考古学的価値が高いと見られ、博物館倉庫入りし、学術調査・研究が進められている。

マカオ政府文化局による発見現場での調査の様子(写真:ICM)

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