マカオ、未開業のリスボエタホテルが隔離検疫用施設として客室供給

 マカオ・コタイ地区で開発が進む「マカオ」をテーマにしたツーリズム・レジャー施設「リスボエタマカオ」の運営会社は12月18日、併設内にある「リスボエタホテル」について、12月20日から「オプショナル医学観察ホテル」として14日間の隔離検疫用に客室を供給すると発表。

 マカオでは、新型コロナウイルス感染症防疫対策の一環として厳格な水際措置が講じられており、現時点では中国本土を除く域外からの入境者は政府が定めた施設(ホテル)における14日間の隔離検疫を受けることが必須となっている。

 これまで、入境者のマカオ到着時の空き状況や人数などによって検疫を受ける施設の指定が行われてきた(自由に選択できない)が、マカオ政府は選択肢を増やすよう求める意見あったこと、近隣地区における状況も考慮し、12月20日から検疫施設をマカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)が対象の「指定ホテル」と選択型で主に非マカオ居民が対象の「オプショナルホテル」の2分類に変更する方針を示していた。

リスボエタホテルのデラックスルームのイメージ(写真:Lisboeta Macau)

 指定ホテルの場合、費用は一律で14日間合計5600マカオパタカ(日本円換算:約7万2400円)。マカオ居民及び同行親族のみが対象で、マカオ居民の初回利用の場合は無料。一方、オプショナルホテルは客室タイプやマーケットプライスを基準にホテル側が設定。費用は自己負担。マカオ居民も自己負担を前提にオプショナルホテルを利用できる。オプショナルホテルの選択肢はリスボエタホテルとシェラトングランドマカオの2つ。リスボエタホテルの場合、最も安価なデラックスルームの14日間の合計(10%のサービス料と5%の政府税除く)で9800マカオパタカ〜(約12万6800円〜)。

 リスボエタホテルは現時点で未開業で、隔離検疫用ホテルとしてデビューすることになる。運営会社では、隔離検疫用に提供する客室・スイートの数は574室で、面積は40〜75平米、各客室とも衛生当局の厳格な要求をクリアしたハイクオリティな衛生環境品質が整っており、静かで安全、安心な環境の中で検疫期間を過ごしていただけるとしている。なお、隔離検疫用途として利用している期間中(2021年1月30日まで)、施設内の飲食店、小売店、エンターテイメントなどは対外開放しないとのこと。

マカオをテーマにしたツーリズム・レジャー施設「リスボエタマカオ」のイメージ(写真:Lisboeta Macau)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月18日、架空の詐欺被害をでっち上げたとしてマカオを訪れていた中国人(中国本…
  2.  マカオ政府衛生局は4月19日夜、「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バルニフィ…
  3.  マカオ政府統計調査局は4月19日、今年(2024年)2月の飲食業と小売業に関する景気調査結果を公…
  4.  4月19日付のマカオ特別政府区公報に「不動産需要管理に関する税制措置の撤廃」法が掲載され、翌日(…
  5.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun