香港、3/25の新型コロナ新規感染確認数9人…感染経路不明が約4ヶ月ぶりのゼロに

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府の発表によれば、3月25日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から1人減の9人だった。4日ぶりの1桁。内訳は市中感染が横ばいの4人で、6日連続1桁、輸入性は1人減の5人。市中感染のうち感染経路不明は約4ヶ月ぶりにゼロとなった。

 この日の輸入性はフィリピン、インド、パキスタンからの入境者とのこと。

 過去14日間累計では、新規感染確認が291人で、その約75%を占める市中感染219人のうち感染経路不明は40人。ここまでの香港における累計感染確認数は1万1429人、退院者数は1万0963人、死者数は204人。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

 3月上旬に香港島の西營盤地区にあるフィットネスセンター「Ursus Fitness」でクラスターが発生し、大規模化したことを受け、近日は特定のビル(マンション)や区画を封鎖する局地ロックダウン手法を用いた強制検査が頻繁に実施されている。飲食店における深夜時間帯のイートイン禁止や1卓あたりの同席者を4人までに制限するソーシャルディスタンス措置、屋内外公共場所及び交通機関利用時のマスク着用義務、公共の場所での集まりを4人までとする集団制限措置についても3月31日まで延長。また、屋内外のスポーツ施設、ジム、エステ・ネイルサロン、マッサージ店、娯楽施設(劇場、テーマパーク、博物館、展覧会場、映画館等)、遊技場(ビリヤード場、ボーリング場、スケート場)、ゲームセンターは3月31日まで条件付きで営業、サウナ、パーティールーム、ナイトクラブ、カラオケ、麻雀店、プールは通知があるまでの期間営業停止となっている。

 香港では、2月26日から保健医療及び感染症対策業務の従事者、60歳以上、老人ホーム及び障害者施設の入居者と従業員、越境運輸及び港湾業務の従事者等の高リスク群を対象として新型コロナワクチンの接種計画がスタート。その後、3月9日から対象範囲が飲食店、市場、スーパー、交通機関職員、建設業関係者、学校教職員、観光業関係者などに拡大されたほか、中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の新型コロナワクチンに加え、ドイツ・ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」の接種もスタートしている。いずれも2回接種が必要とされるもの。16日から接種対象が再拡大され、新たに30〜59歳、香港以外で就学する16歳以上の学生、ホームヘルパーが加わり、対象者数は総人口の約8割となる500万人超に達している。なお、独ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」の瓶の蓋部分に包装上の瑕疵があることが判明したことを受け、3月24日から同ワクチンの接種が一時中止されている。

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