香港、新型コロナ市中感染確認8日連続ゼロ…直近の感染経路不明市中変異株感染者宅の冷凍庫内にあったワニ肉パック表面から陽性反応=6/15

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 しかしながら、6月5日に第4波終息後初めてとなる市中感染例(感染経路不明)が確認された。患者は海外渡航歴がなく現地の学校に通う女子高生(17)。6日、7日には患者の母親(53)と姉についても相次いで感染確認されており、いずれもN501Y変異株だった。

 香港政府の発表によれば、6月15日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人だったとのこと。いずれもインドネシアからの入境者で、輸入性事案。うち1人がL452R変異株ウイルス感染だった。市中感染は8日連続ゼロとなっている。

 近日、香港ではインドネシアからの入境者の輸入性感染確認例が相次いでいる。香港政府は15日、同月21日以降にインドネシアからの入境者に対する香港行きフライトへの搭乗要件及び香港到着後の検疫要求を強化すると発表。インドネシアにおける新型コロナの流行状況及び変異株の流行度、香港に対するリスクを考慮しての措置と説明した。

 目下、上述の女子高生ら家族3人の立ち寄り先に居合わせた人に対する強制ウイルス検査、密接接触者の隔離検疫が進められているが、これまでのところ新たな陽性者は出現していない。香港政府衛生防護センターは15日、感染経路に関する調査を進める中で、患者の自宅にある冷凍庫の中にあった「タイ急凍ワニ肉」1個のパッケージ表面から採取した環境サンプルのウイルス検査が陽性だったと発表。すでに立ち寄り先のぺとショップや工業ビルを含めて60ヶ所以上の環境サンプルを分析したが、当該サンプル以外はすべて陰性だったという。同センターでは、今後も本件に関する疫学調査と感染経路の追跡を継続するとした。

 香港における過去14日間(6月1〜14日)累計の新規感染確認は37人で、輸入性事案が34人、市中感染例が3人(うち感染経路不明は1人)。ここまでの累計感染確認数は1万1881人(擬似事案1人含む)。

 このほか、香港の6月14日午後8時時点のワクチン接種率は25.9%(1回目の接種完了)、17.7%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は296万4805回、1日あたり接種回数は3万0479回(7日移動平均値4万0732回)。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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