香港、新型コロナ市中感染確認46日連続ゼロ…輸入性は2人、隔離検疫期間中に発見=7/23

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)があった。

 香港政府の発表によれば、7月23日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例は46日連続ゼロとなった。

 1人目は7月19日にドバイからエミレーツ航空EK384便で香港に到着した女性(36)。香港到着後、空港に隣接するホテルで隔離検疫中に受けた検査で陽性となり、感染確認に至ったもの。L452R変異株に感染していた。患者は7月12日に香港からドバイへ出発しており、潜伏期間を考慮すると香港で感染した可能性を排除できないこと、感染力の強い変異株感染例であることなどから、衛生当局が新界・屯門エリアにある患者の住居周辺を局地ロックダウンし、対象区域内の全員に対する強制ウイルス検査が実施された。なお、海外出発前に新型コロナワクチン「Comirnaty」(日本でファイザーと呼ばれているもの)を2回接種済みだったとのこと。

 もう1人は7月21日にカタール航空QR818便で香港に到着した外国人ホームヘルパー女性(21)。香港到着後、九龍・油麻地エリアにあるホテルで隔離検疫中に受けた検査で陽性となった。目下、変異株の有無を調べる検査中。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(7月9日〜22日)累計の新規感染確認は23人で、内訳は輸入性が22人、輸入関連性が1人。ここまでの累計感染確認数は1万1974人(擬似事案1人含む)。

 香港の7月22日午後8時時点のワクチン接種率は43.4%(1回目の接種完了)、31.2%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は507万8634回、1日あたり接種回数は6万4155回(7日移動平均値6万2797回)。9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とされる接種率7割を突破できる見通し。

 香港政府はマカオ及び広東省との間で往来制限緩和(隔離制限免除での往来)の実現に関する協議を進めているとしているが、これまでのところ具体的なスケジュール等に関する詳細は明らかにされていない。

新界・屯門エリアの一角に設定された局地ロックダウン対象区域で強制ウイルス検査の受検歴を確認する衛生当局の職員2021年7月23日(写真:news.gov.hk)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…
  2.  マカオ政府衛生局は4月23日夜、マカオで「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バ…
  3.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜3月累計の歳…
  4.  今年(2024年)6月23日から7月3日にかけて、マカオでISF(国際学校スポーツ連盟)「ワール…
  5.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレス(上葡京)で4月22日、世界…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun