マカオ、新型コロナワクチン接種率75.4%に…子供と高齢者は低位にとどまる

 人口約68万人マカオでは、昨年(2021年)2月上旬から市民に対する無償の新型コロナワクチン接種プログラムを展開している。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターが2月17日夕方の定例記者会見で明らかにした内容によれば、最新の総人口比のワクチン接種率は75.4%、接種対象年齢となる3歳以上人口に限ると77.3%に達したとのこと。

 同センターでは、新型コロナウイルス感染症の流行は世界規模で深刻な状況にあり、特にオミクロン変異株は感染力が強く、伝播スピードも早いため、感染者の死亡例が急増しているとした上、ワクチン接種が感染した場合に重症化及び死亡リスクを軽減させるとする多くのデータが存在しており、速やかに接種を受けるよう呼びかけた。

 年齢層別の接種率は、3〜11歳が6.7%、12〜19歳が71.9%、20〜29歳が96.1%、30〜39歳が98.1%、40〜49歳が99.9%、50〜59歳が83.1%、60〜69歳が64.4%、70〜79歳が45.7%、80歳以上が17.9%となっており、重症化リスクが高いとされる子供と高齢者の接種率が低位にとどまる。

 マカオの公務員については、2月21日から出勤時に新型コロナワクチン2回接種またはPCR検査陰性証明提示が必須化される。目下、2回以上接種済みの公務員の割合は83.6%、1回以上接種済みは85.6%という。

 マカオでは、2月17日まで130日連続で市中感染確認例ゼロを維持しているが、近隣の広東省や香港では緊迫した状況が続く。中でも、香港では昨年末から流行第5波が始まり、2月に入って以降、流行開始以来最多の感染確認数更新が相次ぐ。香港におけるワクチン接種率は第5波が始まって以降に急上昇し、2月17日午後8時の段階で84.9%に。香港政府は接種率9割を目指すとしている。

ビオンテック製のmRNAワクチンの接種を受けるマカオ居民(資料)=2021年3月3日(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

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