マカオ、2022年1QのGDPは前年同期比8.9%マイナス…総体需要低迷

 マカオ政府統計調査局は5月27日、今年第1四半期(2022年1〜3月期)の域内総生産(GDP)に関する統計を公表。

 今年第1四半期の実質GDPは前年同期比8.9%のマイナスだった。総体需要の低迷による景気後退。

 サービス輸出は4.7%減で、このうちゲーミング(カジノ)サービス輸出が25.1%減、その他ツーリズムサービス輸出は1.9%増。貨物輸出は56.8%増。個人消費の低迷によって、内需は1.2%減。貨物及びサービス輸入は29.0%、2.8%のそれぞれ上昇。GDPデフレーターは0.3%上昇。

 景気の先行き不安や雇用情勢の悪化により、居民の耐久財・半耐久財への支出が減少し、家計のマカオでの最終消費支出は2.2%減。中国本土における新型コロナの再流行を受けて、外地での最終消費支出についても10.8%減。個人消費全体では2.7%減となった。

 マカオ政府の新型コロナ防疫対策支出が減少したことで、政府最終支出は2.0%減。このうち、物品・サービスの純購入額が6.9%減、被雇用者報酬が1.3%増。

 固定資本形成総額は3.4%増。建築投資は1.9%減だったが、設備投資が30.5%増。公共住宅、第4跨海大橋、離島医療コンプレックスプロジェクトへの投資が増えたことを受け、公共プロジェクト投資が40.6%増、設備投資も242.4%増。民間部門の投資は、カジノ施設への投資減により、建設投資が19.4%減となったが、設備投資は22.4%増。

 貨物貿易は引き続き好調で、輸入及び輸出は29.0%、56.8%のそれぞれ増。

 今年第1四半期のインバウンド旅客数は8.0%増。ただし、宿泊を伴う旅客数は減少となり、観光サービス輸出は1.9%の上昇にとどまった。カジノサービス輸出は25.1%減。サービス輸出全体は4.7%減、輸入は2.8%増。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区(資料)=2021年5月9日本紙撮影

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