中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は119人…北京市が過半、バーで発生のクラスター300人規模に=6/14

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が6月15日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月14日の中国本土における新規市中感染確認者数は54人(前日から6人減)だったとのこと。内訳は、北京市25人、内モンゴル自治区14人、上海市13人、遼寧省2人。このうち内モンゴル自治区の8人と上海市の1人の計9人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは242日連続で、3日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は65人(前日から2人減)。内訳は、北京市38人、内モンゴル自治区10人、吉林省6人、遼寧省4人、河北省2人、上海市2人、浙江省1人、重慶市1人、雲南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は119人で、5日連続100人超となった。北京市の占める割合が52.9%。

 5月末にロックダウンが解除となった上海市では目立ったリバウンドは出現していないものの、依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染者が散発的に出現している。同市では、6月12日から市民に対して週1回PCR検査を受けることが必須とされたが、松江区では6月15日及び18、19日にかけて2回の全員PCR検査によるスクリーニングが実施予定となっている。

 4月下旬から再流行が続く北京市については、一旦は多くのエリアで社会面におけるゼロコロナを達成し、一部を除いて正常化が進んでいたが、近日、朝陽区にあるバー(クラブ規模の大型施設)でクラスターが発生。14日に同市から報告された感染者63人すべてが本クラスターに関連するもので、累計は300人超となった。朝陽区ではバーやカラオケ店などを休業とし、大規模点検が実施されているという。

 6月14日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は949人(うち輸入性が212人)で、重症者は16人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1980人(輸入性467人)が医学観察下にあるとのこと。

 このところ中国本土の状況は安定してきたが、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に感染確認数の増加が続き、近日は単日700〜800人程度で推移。当局が月内にも1千人を突破する可能性について言及した。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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