中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は27人…北京の大規模クラスター関連伝播チェーンは寸断に成功か=6/18

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が6月19日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月18日の中国本土における新規市中感染確認者数は5人(前日から6人減)だったとのこと。内訳は、上海市3人、内モンゴル自治区1人、遼寧省1人。中国本土で市中感染確認例が出現するのは246日連続で、7日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は22人(前日から19人減)。内訳は、上海市6人、内モンゴル自治区4人、遼寧省3人、吉林省3人、広東省2人、北京市1人、浙江省1人、広西チワン族自治区1人、新疆生産建設兵団1人。

 無症状を含む新規感染者数は27人で、4日連続100人以下を維持した。

 5月末にロックダウンが解除となった上海市では目立ったリバウンドは出現していないものの、依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染者が散発的に出現しており、同市ではPCR検査によるスクリーニングが強化されている。

 4月下旬から再流行が続く北京市については、一旦は多くのエリアで社会面におけるゼロコロナを達成し、一部を除いて正常化が進んでいたが、近日、朝陽区にあるバー(クラブ規模の大型施設)でクラスターが発生。本クラスターに関連する感染者は300人超に上ったが、市当局は18日午後の会見で、伝播チェーンは基本的に寸断できたとの見方を示した。

 香港・マカオと隣接する広東省では5月下旬以来、落ち着いた状況が続いていたが、新たに深圳市で無症状感染例が出現した模様。

 6月18日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は897人(うち輸入性が246人)で、重症者は8人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1560人(輸入性546人)が医学観察下にあるとのこと。

 このところ中国本土の状況は安定してきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に感染確認数の増加が続き、6月18日まで3日連続で市中感染確認数が1千人超となった。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、19日午前、12人の陽性者が出現し、緊張が高まっている。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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