中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は626人、4日ぶり増…貴州省、チベット自治区、黒竜江省が3桁=9/21

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月22日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月21日の中国本土における新規市中感染確認者数は114人(前日から9人減)だったとのこと。内訳は貴州省42人、四川省41人、チベット自治区13人、黒竜江省7人、寧夏回族自治区4人、河南省3人、天津市1人、浙江省1人、福建省1人、広東省1人。このうち四川省の18人、貴州省の3人、浙江省の1人、広東省の1人の計23人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは341日連続で、3日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は512人(前日から27人増)。内訳はチベット自治区143人、貴州省134人、黒竜江省109人、四川省26人、湖北省19人、広西チワン族自治区15人、寧夏回族自治区15人、天津市10人、新疆ウイグル自治区9人、河南省6人、重慶市5人、青海省5人、山東省4人、雲南省3人、甘粛省3人、河北省2人、江蘇省2人、広東省2人。

 無症状を含む新規感染者数は626人で、4日ぶり増。一方で、4日連続1千人以下は維持した。

 9月21日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3183人(うち輸入性が577人)で、重症者は35人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万4776人(輸入性766人)が医学観察下にあるとのこと。

 21日の新規感染者数が3桁となった省市区は貴州省(176人)、チベット自治区(156人)、黒竜江省(116人)の3省区。

 貴州省では連日3桁の感染例が出現する状況が続くが、大半が省都の貴陽市からの報告例となっている。同市貴安の一部では22日も全民PCR検査によるスクリーニングが展開されるという。チベット自治区は大半がラサ市からの報告例で、基本的に隔離対象者の中から発見に至ったケースとのこと。黒竜江省では2日連続3桁となり、ジャムス市が77人で最多。同市では21日から7日間の準ロックダウン状態に入った模様。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。21日の新規感染者数は前日から2人減の3人で、広州市と清遠市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では6千〜9千人で推移している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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