中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が10日ぶり1千人超に…28省市区に分布、広東省は95人=10/24

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月25日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月24日の中国本土における新規市中感染確認者数は205人(前日から32人増)だったとのこと。内訳は山西省70人、広東省33人、内モンゴル自治区21人、北京市18人、陝西省17人、湖南省11人、新疆ウイグル自治区9人、河南省6人、四川省4人、天津市3人、浙江省3人、安徽省2人、雲南省2人、江蘇省1人、福建省1人、山東省1人、重慶市1人、貴州省1人、チベット自治区1人。このうち浙江省の3人、山西省の2人、広東省の2人、四川省の2人、陝西省の1人、内モンゴル自治区の1人の計12人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は875人(前日から124人増)。内訳は新疆ウイグル自治区124人、内モンゴル自治区78人、湖南省77人、山西省76人、陝西省69人、広東省62人、四川省57人、福建省56人、天津市36人、山東省33人、青海省32人、雲南省31人、湖北省27人、上海市19人、河南省19人、江蘇省14人、安徽省13人、重慶市12人、甘粛省12人、広西チワン族自治区7人、河北省5人、チベット自治区5人、黒竜江省4人、寧夏回族自治区4人、浙江省2人、江西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1080人で、4日連続増。また、10日ぶりに1千人超となった。

 10月24日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3654人(うち輸入性が592人)で、重症者は18人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万5096人(輸入性1070人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月24日に新規感染者の報告があった省市区の数は全31のうち28で、前日から1減。このうち3桁となったのは山西省(146人)と新疆ウイグル自治区(133人)の2省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 感染例が全省市区中最多となった山西省については、大同市に集中。同市では10月14日から現在に至るまで事実上のロックダウンに相当する静黙管理状態が続いている。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。24日の新規感染者数は前日から2人増の95人。このうちおよそ3分の2が広州市からの報告例で、白雲区と海珠区では25日に全民PCR検査によるスクリーニングが実施されるという。省内その他は深圳市、仏山市、江門市から。

 このほか、北京市(18人)は西城区、朝陽区、通州区からの報告例で、うち2人が社会面(隔離対象ではない一般市中)から発見に至ったケースとのこと。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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