中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が2日連続1千人超…広東省は3桁、広州市で防疫対策強化=10/25

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月26日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月25日の中国本土における新規市中感染確認者数は297人(前日から92人増)だったとのこと。内訳は山西省126人、広東省45人、内モンゴル自治区35人、北京市19人、福建省13人、陝西省12人、新疆ウイグル自治区9人、湖南省8人、重慶市7人、天津市4人、雲南省4人、安徽省3人、河南省3人、江蘇省2人、青海省2人、上海市1人、浙江省1人、山東省1人、四川省1人、チベット自治区1人。このうち内モンゴル自治区の2人、陝西省の2人、北京市の1人、山西省の1人、福建省の1人、湖南省の1人、四川省の1人、青海省の1人、新疆ウイグル自治区の1人の計11人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は944人(前日から69人増)。内訳は新疆ウイグル自治区129人、山西省92人、青海省87人、福建省80人、内モンゴル自治区79人、広東省67人、湖南省62人、山東省57人、陝西省45人、四川省41人、湖北省32人、雲南省26人、河南省21人、江蘇省20人、上海市18人、天津市16人、甘粛省14人、重慶市12人、安徽省8人、河北省7人、広西チワン族自治区7人、チベット自治区7人、黒竜江省6人、寧夏回族自治区4人、浙江省3人、遼寧省2人、北京市1人、江西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1241人で、5日連続増。また、2日連続1千人超となった。

 10月25日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3705人(うち輸入性が578人)で、重症者は19人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万5493人(輸入性1094人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月25日に新規感染者の報告があった省市区の数は全31のうち28で、前日と同数。このうち3桁となったのは山西省(218人)、新疆ウイグル自治区(138人)、内モンゴル自治区(114人)、広東省(112人)の4省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。25日の新規感染者数は前日から17人増の112人。このうち73人が広州市からの報告例で、同市の越秀区、黄埔区、番禺区、南沙区、従化区など複数の区で社会面(隔離対象ではない一般市中)における防疫対策が強化された模様。中でも越秀区では26日から飲食店のイートイン営業が見合わせとなり、従業員に対して隔日のPCR検査受検を求めるといった健康モニタリングが強化されたという。深圳市(5人)では隔離対象ではない重点検査対象者の中から発見に至るケースがあった。省内その他は仏山市、江門市から。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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