中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1477人…広東省が199人で最多、28省市区に分布=10/28

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月29日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月28日の中国本土における新規市中感染確認者数は324人(前日から110人増)だったとのこと。内訳は広東省63人、山西省54人、新疆ウイグル自治区30人、四川省23人、北京市20人、内モンゴル自治区20人、江蘇省20人、湖南省20人、重慶市19人、陝西省11人、黒竜江省10人、福建省10人、甘粛省4人、天津市3人、山東省3人、河南省3人、雲南省3人、安徽省2人、貴州省2人、上海市1人、浙江省1人、チベット自治区1人、青海省1人。このうち福建省の6人、江蘇省の4人、甘粛省の4人、陝西省の3人、北京市の2人、湖南省の2人、重慶市の2人、四川省の2人、貴州省の1人、雲南省の1人の計27人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は1153人(前日から30人増)。内訳は広東省136人、新疆ウイグル自治区125人、内モンゴル自治区111人、福建省94人、山東省91人、青海省85人、湖北省70人、湖南省52人、陝西省51人、山西省50人、黒竜江省47人、河北省38人、甘粛省38人、雲南省31人、河南省24人、重慶市21人、四川省19人、天津市17人、江蘇省16人、安徽省9人、上海市8人、広西チワン族自治区6人、遼寧省5人、北京市2人、チベット自治区2人、寧夏回族自治区2人、浙江省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1477人で、2日連続増。また、5日連続1千人超となった。

 10月28日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3801人(うち輸入性が549人)で、重症者は20人(輸入性1人)。無症状の患者1万6235人(輸入性1095人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月28日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち28で、前日と同数。このうち3桁となったのは広東省(199人)、新疆ウイグル自治区(155人)、内モンゴル自治区(121人)、山西省(104人)、福建省(104人)の5省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。28日の新規感染者数は前日から84人増の199人で、2日連続で3桁となった。このうち139人が広州市からの報告例で、越秀区、荔湾区、天河区、白雲区など複数の区で29日も全民PCR検査によるスクリーニングが実施されるという。省内その他は深圳市、江門市、珠海市などからの報告例。

 上海市では、上海ディズニーランドが防疫対策のためスタッフを減らして運営するとし、一部のアトラクション、ショー、レストラン、ショップを一部閉鎖・中止または人数制限の上で営業するなどの措置を講じることを発表したとのこと。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中で26日に輸入性の患者1人が出現。28日までに患者の濃厚接触者とされた同住者2人、さらには同じ集合住宅に住む1人(局地ロックダウンエリア内での隔離対象者)が感染確認された。ただし、当局は引き続き市中伝播リスクは低いとの見解を示している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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