中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が8千人超に…広東省が4割占め最多、広州市に集中=11/8

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月9日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月8日の中国本土における新規市中感染確認者数は1294人(前日から451人増)だったとのこと。内訳は広東省592人、河南省159人、重慶市157人、内モンゴル自治区135人、山西省69人、四川省40人、新疆ウイグル自治区34人、北京市32人、雲南省13人、陝西省13人、甘粛省10人、湖南省8人、浙江省5人、青海省4人、黒竜江省3人、福建省3人、江蘇省2人、湖北省2人、海南省2人、天津市1人、河北省1人、江西省1人、貴州省1人、チベット自治区1人。このうち広東省の395人、四川省の12人、甘粛省の9人、山西省の4人、陝西省の4人、浙江省の3人、北京市の2人、重慶市の2人、青海省の2人、黒竜江省の1人、江蘇省の1人、湖南省の1人の計436人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は6882人(前日から250人増)。内訳は広東省2611人、内モンゴル自治区938人、河南省888人、新疆ウイグル自治区664人、黒竜江省403人、重慶市333人、湖南省151人、甘粛省136人、山西省113人、湖北省103人、青海省96人、河北省66人、山東省64人、四川省60人、北京市48人、福建省42人、雲南省39人、天津市26人、遼寧省18人、陝西省16人、安徽省10人、貴州省10人、江蘇省8人、江西省8人、広西チワン族自治区7人、チベット自治区7人、寧夏回族自治区6人、浙江省5人、上海市4人、吉林省2人。

 無症状を含む新規感染者数は8176人で、4日連続増。また、8千人超となるのは今年4月30日以来、約半年ぶり。当時は上海で大規模なロックダウンが実施されていた。

 11月8日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は8313人(うち輸入性が512人)で、重症者は27人(輸入性ゼロ)。無症状の患者4万6608人(輸入性1115人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月8日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち31で、前日から1増。このうち広東省(3203人)、内モンゴル自治区(1073人)、河南省(1047人)の3省区が4桁に上ったほか、新疆ウイグル自治区(698人)、重慶市(490人)、黒竜江省(406人)、山西省(182人)、湖南省(159人)、甘粛省(146人)、湖北省(105人)、四川省(100人)、青海省(100人)の9省市区が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。近日は急増している。8日の新規感染者数は前日から554人増の3203人で、94.4%が広州市からの報告例。多くが隔離対象者の中から発見に至ったケースといい、特に感染例が集中しているのが海珠区。市内ではPCR検査によるスクリーニング、準ロックダウンといった措置が講じられているところもあり、当局が臨時医療施設や隔離場所の設営を進めている模様。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性の陽性者が出現したが、11月5日までに安全が確認されたとして従前の常態防疫体制に戻った。

広州と広東省内外を結ぶ高速鉄道と地下鉄が乗り入れる巨大ターミナル「広州南駅」(資料)—本紙撮影

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