中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は8824人…広東省が3千人超、広州市が主=11/9

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月10日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月9日の中国本土における新規市中感染確認者数は1133人(前日から161人減)だったとのこと。内訳は広東省500人、河南省178人、重慶市123人、内モンゴル自治区107人、四川省48人、山西省35人、北京市34人、新疆ウイグル自治区32人、雲南省14人、湖南省13人、陝西省12人、黒竜江省9人、甘粛省7人、山東省6人、遼寧省4人、浙江省3人、天津市2人、福建省2人、江蘇省1人、貴州省1人、チベット自治区1人、青海省1人。このうち広東省の300人、四川省の13人、重慶市の3人、甘粛省の3人、浙江省の2人、河南省の2人、湖南省の2人、内モンゴル自治区の1人、福建省の1人、雲南省の1人、チベット自治区の1人、陝西省の1人の計330人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は7691人(前日から809人増)。内訳は広東省2507人、河南省1065人、内モンゴル自治区1019人、新疆ウイグル自治区657人、重慶市633人、黒竜江省325人、青海省276人、甘粛省237人、山西省152人、湖北省113人、湖南省94人、河北省91人、雲南省91人、四川省74人、北京市61人、山東省53人、安徽省43人、福建省43人、天津市37人、陝西省37人、遼寧省16人、江西省12人、チベット自治区11人、江蘇省9人、寧夏回族自治区9人、貴州省7人、吉林省6人、広西チワン族自治区6人、上海市4人、浙江省3人。

 無症状を含む新規感染者数は8824人で、5日連続増。また、2日連続8千人超となり、およそ半年前の上海で大規模なロックダウンが実施されていた時期と同水準。

 11月9日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は9155人(うち輸入性が520人)で、重症者は31人(輸入性ゼロ)。無症状の患者5万2411人(輸入性1119人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月9日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち30で、前日から1減。このうち広東省(3007人)、河南省(1243人)、内モンゴル自治区(1126人)の3省区が4桁に上ったほか、重慶市(756人)、新疆ウイグル自治区(689人)、黒竜江省(334人)、青海省(277人)、甘粛省(244人)、山西省(187人)、四川省(122人)、湖北省(113人)、湖南省(107人)、雲南省(105人)の10省市区が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。近日は急増している。9日の新規感染者数は前日から196人減の3007人で、95.5%が広州市からの報告例。特に感染例が集中しているのが海珠区だが、市内の多くのエリアでPCR検査によるスクリーニング、準ロックダウンといった措置が講じられている状況で、市民生活に大きな影響が生じている。

 このほか、河南省は大半が鄭州市からの報告例、重慶市は前日から約5割増となり、中心部の各区で毎日一度の区域PCR検査が実施されているという。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性の陽性者が出現したが、11月5日までに安全が確認されたとして従前の常態防疫体制に戻った。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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