架空の融資話でゲーミングチップを詐取—マカオ

中国・黒龍江省からカジノ目的でマカオを訪れていた男性が、13万香港ドル分(日本円換算:約178万円)のゲーミングチップを担保に同郷の男の紹介でチップ仲介業とされる男から40万香港ドル(約548万円)のチップを借り受けた際、マカオでは流通しないチップをつかまされる詐欺事件が発生。

9月9日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。詐欺の被害に遭ったのは黒龍江省出身の28歳の男性。男性は8月30日にカジノ目的で同郷の知人らとマカオを訪れ、30万香港ドル(約411万円)の元手でカジノゲームに興じていた。手元のチップ残高が13万香港ドルになった際、同行していた36歳の同郷の男がゲーミングチップ仲介業者と知り合いだと声を掛け、手元の13万香港ドルのチップを担保に27万ドルのチップを借り受けてチップを合計40万ドルとし、より勝てるチャンスを増やせるとの話を被害者に持ち掛けた。

これを「いい話」と感じた被害者は同郷の男が手配したホテルの一室に赴き、2名と面会。同郷の男から13万香港ドルのチップを手渡すよう促されたという。その後、関係者からチップを受け取ってきたとして額面10万香港ドルと書かれたチップ4枚、計40万香港ドル分をVIPカジノで使えるものだとして被害者に手渡した。現場を離れた後、被害者は見たことがないデザインのチップだったことからカジノで鑑定をした結果、マカオで流通していないチップであることが判明。騙されたことに気づき、マカオ司法警察局に通報して助けを求めた。

司法警察局は9月8日、この同郷の男をチップ仲介業者の共犯として巨額詐欺容疑で逮捕したと発表、現在、13万ドルのチップを詐取してマカオで流通しないチップを手渡した2名の男らの行方を追っているとのこと。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオは長く本格的な鉄道が存在しなかったが、2019年12月に新交通システム「マカオLRT」タイ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月18日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオのツーリズ…
  3.  マカオ政府経済・科技発展局は4月17日、昨年第4四半期(2023年10〜12月期)の工業輸出状況…
  4.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  5.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun