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マカオで華僑系団体による反日写真展開幕=中国の「南京事件」国家追悼日に合わせ

澳日関係2014/12/13 13:58

中国の「南京事件」国家追悼記念日にあたる12月13日、中国の華僑系団体、中華全国帰国華僑連合会(中国僑連)が主催する「血塗られた歴史—アジア太平洋地区における日本軍国主義の罪」と題した反日テーマの写真展がマカオで開幕した。

南京事件国家追悼記念日(正式名称:南京大屠殺死難者国家公祭日)は、9月3日の抗日戦勝記念日(同:中国人民抗日戦争勝利紀念日)と並び、今年2月27日に中国の全国人民代表大会常務委員会で公祭日化が通過、決定したもの。

13日午前の開幕式では、南京市の追悼式典の様子が大型モニタでライブ中継され、出席者一同が黙祷を捧げた。

「血塗られた歴史—アジア太平洋地区における日本軍国主義の罪」は、マカオ市街中心部にある塔石体育館で15日まで開催される。会場では、世界約60カ国の華僑が収集した第二次世界大戦期における旧日本軍の「罪深い行為」に関する史料及び写真など、およそ400点が9つのテーマに分けて展示されている。

今回の写真展は、中国に限定せず、シンガポール、マレーシア、オーストラリアなど、華僑の多く暮らすアジア太平洋地区をカバーしているのも特徴といえる。本紙記者が会場を取材したところ、中国が推進する反日を軸にした愛国心のマカオへの輸出に加え、華僑に対する団結を呼びかける色合いも濃い展示内容と感じた。なお、「南京事件」については、1コーナーが設けられ、1937年12月14日付の「東京日日新聞(毎日新聞の前身)」が掲載した、いわゆる「百人斬り」記事などを添え、中国の主張する犠牲者30万人説をベースとした解説となっていた。

南京事件は、日中戦争初期の1937年に旧日本軍が中国・南京市(当時の中華民国の首都)をめぐる攻略戦において、中国軍の便衣兵、敗残兵、捕虜、一般市民などを殺害したとされるもの。事件の存否、死者数など、日本と中国それぞれで考え方は諸説あり、論争が続いている。

13日午前、コロアン島ではマカオ政府主催による追悼式典が開催され、崔世安マカオ行政長官、マカオに駐在する人民解放軍及び中央政府出先機関の幹部、地元名士らおよそ200人が出席した。

二次世界大戦時、中立国ポルトガル領だったマカオは直接戦火の影響を受けなかった。現在、マカオは中華人民共和国の一部であり、香港と比較してマカオは中国本土への依存度が高いことから、中央と歩調を合わせ「反日」政策を推進するのは当然のこと受け取ることもできる。一方、マカオは中国本土や香港と比較して「親日」の市民が多いエリアとしても知られていることから、今回の追悼式典、反日写真展が一般層の間でどれだけの共感を得られるかについても注目される。マカオ政府はスポーツや文化、ビジネス分野における日本との交流にも積極的であることも事実で、極端に反日政策一辺倒というわけではなく、全体的には友好的といえる。マカオ市民の日常生活の中では日本食、日本文化、日本ブランドに対する根強い人気もあり、マカオから日本を訪れる観光客も円安の進行とともに増えている。マカオの多くの市民の間では、政治的な愛国反日キャンペーンに対して冷静な見方をしているようだ。

写真展「血塗られた歴史—アジア太平洋地区における日本軍国主義の罪」が開催されているマカオの塔石体育館=12月13日—本紙撮影

写真展「血塗られた歴史—アジア太平洋地区における日本軍国主義の罪」が開催されているマカオの塔石体育館=12月13日—本紙撮影

 

写真展「血塗られた歴史—アジア太平洋地区における日本軍国主義の罪」会場内の様子=12月13日、マカオ・塔石体育館—本紙撮影

写真展「血塗られた歴史—アジア太平洋地区における日本軍国主義の罪」会場内の様子=12月13日、マカオ・塔石体育館—本紙撮影

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