妊娠中や乳児抱えた女によるスリ横行、なぜ?=中国・珠海のマカオ出入境ゲート付近

中国南部に位置する広東省珠海市拱北のマカオ出入境ゲート付近で妊婦や乳児を抱えた女によるスリが横行しているという。昨年(2014年)末、珠海警察当局による大掛かりな取り締まりが行われ、一時は収束していたが、珠海とマカオの往来が増える旧正月時期になって再び姿を現しているとのこと。なぜこういった女がスリに手を染めるのか?

実は、中国の法律では、妊娠中及び満1歳以下の授乳期の子供を抱える女性を拘留できないことが明文化されている。仮に犯行が発覚し、罪が確定した場合でも、収監されることがなく、監視付きの自宅待機を命じられるだけで済むのが現状という。また、一般的にこういった女性らに対する警戒心も緩いことから、犯罪の成功率も高いとされる。

昨年末の取り締まりで検挙された妊婦と乳児連れの女の多くが貧しい内陸地方の出身だったという。珠海には「出稼ぎ」で来ているため住所不定という者がほとんどで、一斉に故郷へ送還したという。送還により一旦は鳴りを潜めたものの、味をしめた女らが再び珠海へ戻って犯罪に手を染める動きも見られるようだ。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は4月24日、同月22日に路線バスの車内で乗り合わせていた20代の女性の臀部に下…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…
  3.  マカオ政府衛生局は4月23日夜、マカオで「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バ…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜3月累計の歳…
  5.  今年(2024年)6月23日から7月3日にかけて、マカオでISF(国際学校スポーツ連盟)「ワール…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun