中国本土ネット調査「香港行きたくない」8割超=反「爆買い」運動など安全面で懸念

今年(2015年)2月以降、中国本土から香港を訪れる旅客の減少が目立っている。4月頭の清明節連休も賑わいは戻らなかった。「ショッピング天国」のイメージで中国本土からの旅行先として高い人気を誇った香港だが、もはやそれも昔話といえるかもしれない。

マカオの日刊紙「澳門日報」が4月13日付紙面で中国中新社北京電を引用して報じた内容によると、中国本土の大手ポータルサイト「騰訊網(QQドットコム)」が最近実施したアンケート調査で、実に8割超が「香港へ行きたくない」と回答していたという。

調査では「あなたは最近香港旅行に行きたいと思いますか?」という問いに対して「行きたい」が4.86%、「行きたくない」が80.63%、「その他(立場未定、様子見など)」が14.51%という回答結果となった。

「行きたくない」とした理由については、昨年9月末から11月にかけて発生した道路占拠事件や、「水貨客」と呼ばれる中国本土旅客による「爆買い」行為に対する地元住民からの誹謗中傷などのトラブルが報じられる中、身の安全に関する問題が最も多かったという。

間もなく、例年なら多くの中国本土旅客が香港に殺到する労働節長期連休(ゴールデンウィーク)を迎える中、その動向に注目が集まる。

なお、昨年(2014年)中国本土から香港を訪れた旅客数は前年比16%増の4700万人(のべ)となり、旅客総数の実に78%を占めた。

2014年に香港を訪れた旅客数は約6080万人に上り、約78%を中国本土からの旅客が占めた。九龍半島の尖沙咀からヴィクトリアハーバー、香港島のセントラルを望む(資料)—本紙撮影

2014年に香港を訪れた旅客数は約6080万人に上り、約78%を中国本土からの旅客が占めた。九龍半島の尖沙咀からヴィクトリアハーバー、香港島のセントラルを望む(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  アフターコロナ初年となったマカオの昨年(2023年)通期のカジノ売上(粗収益、Gross Gam…
  3.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオのイーストスクエアで4月24日、…
  4.  マカオ治安警察局は4月24日、同月22日に路線バスの車内で乗り合わせていた20代の女性の臀部に下…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun