東京で「広東・香港・マカオ大湾区」シンポジウム開催…マカオ政府が日本からのビジネス視察や投資歓迎姿勢

中国が国家プロジェクトとして推進する中国広東省と香港、マカオの一体的経済圏構想「粵港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)」に関するシンポジウムが4月9日、東京で開催された。

今年2月18日に「粤港澳大湾区開発計画アウトライン」が発表されて以降、三地による海外での初めての大規模プロモーションイベントとなる。広東省から馬興瑞省長、香港特別行政区から林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官、マカオ特別行政区から崔世安(フェルナンド・チュイ)行政長官の代理で陳海帆(ソニア・チャン)行政法務長官、中国の程永華駐日大使らが参加した。

陳長官は基調講演において、粵港澳大湾区は中国で最も開放度が高く、経済活力も最強の地域であると同時に、「一国二制度」を採用している特別行政区を含む11都市(広東省9都市+香港・マカオの両特別行政区)が含まれていることを世界の著名なベイエリアにない特色として挙げた。また、マカオはかつて極東貿易の重要な基地で、中国、欧州と日本を結ぶ中継貿易で栄えた歴史があり、今日も依然として「21世紀の海洋シルクロード」における重要な結節点になっているとし、大湾区構想でマカオの優位性を積極的に活かして東西経済文化交流を促進する意向を示したほか、日本を含む世界からの粵港澳大湾区、そしてマカオへの視察、産業への投資を歓迎すると述べた。

海外における粤港澳大湾区の大規模プロモーションイベントの開催は今回が昨年6月のフランス・パリ以来となる。マカオ特別行政区政府行政法務長官事務所によれば、今回に東京でのプロモーションイベントの参加者数は1000人超、このうち700人超が政財界関係者だったという。

東京で開催された「粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)」シンポジウム=2019年4月9日(写真:マカオ特別行政区政府行政法務長官事務所)

東京で開催された「粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)」シンポジウム=2019年4月9日(写真:マカオ特別行政区政府行政法務長官事務所)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオは長く本格的な鉄道が存在しなかったが、2019年12月に新交通システム「マカオLRT」タイ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月18日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオのツーリズ…
  3.  マカオ政府経済・科技発展局は4月17日、昨年第4四半期(2023年10〜12月期)の工業輸出状況…
  4.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  5.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun