GEGが日本-マカオIRマネジメントメンターシッププログラムを拡大実施…業界の専門家から知見とホスピタリティスキルを学ぶ機会を日本の学生に提供

マカオで複数のIR(統合型リゾート)を運営するギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は、今年(2019年)8月26日から3週間にわたって、「GEG 日本-マカオIRマネジメントメンターシッププログラム」(以下「メンターシッププログラム」)を実施することを発表。同プログラムは、GEGによって設立された非営利団体であるGEG基金の協力のもと、マカオにおいて実施される。

近い将来に開業が見込まれるIRは、日本にとって新たな産業であり、人材の育成が必須といえる。「メンターシッププログラム」は、IR施設における実地研修を通してIRの学術的な知見や運営方法を含む専門的なスキルを身につけることで、将来、IRを含む日本のホスピタリティ産業の担い手となり得る人材の育成を目的としており、今年で2年目を迎える。

昨年、日本の学術研究機関とその学生を支援するための初の取り組みとして、東洋大学の協力により、試験的プログラムが実施され、同大学生が参加。今年は、参加学術機関・企業と参加者数も拡大し、東洋大学、京都産業大学、福岡大学、オークラ ニッコー ホテルマネジメントとなる予定。

本年度のプログラムでも、マカオ大学講師陣との協力による学術的講義から、GEGの旗艦IR施設であるギャラクシーマカオにおいて飲食およびホテルのマネジメント、エンターテインメント、リテール、イベントマネジメント、マーケティング、CSR活動などIRの運営について総合的に学ぶことができる。

GEGでは、日本政府が掲げる成長戦略の柱のひとつである観光産業の継続的発展へ貢献することを心がけており、来年度以降も、日本とマカオの教育機関および企業と協力し、同プログラムをさらに発展・拡大していく予定だ。

GEGのフランシス・ルイ副会長は、今回のメンターシッププログラム実施にあたり、「GEGが日本の次世代を担う若い学生にIR産業について海外での実地経験を通して学ぶ機会を提供できることは非常に意義のあることと思うっています。私たちはマカオや香港において、次世代支援の一環として、将来のキャリアのために最良な機会を提供することを常に目指しています。日本でも持続可能で責任あるIR開発と運営には、現地の優秀な人材確保がカギとなります。将来IR産業やホスピタリティ産業で働くことを希望する日本の若い世代への継続的な支援を通して、今後も日本社会に貢献したいと考えています。」とコメント。

GEGでは、あわせて、マカオの若者が海外、特に日本で同様の経験ができる機会についても日本とマカオの学術機関と企業との協力のもと2020年初頭以降に計画している。この関連プログラムは、「GEGマカオ―日本IRインターンシッププログラム」で、オークラ ニッコー ホテルマネジメントの運営するグループホテルと提携して、マカオの学生が、日本で6ヶ月間のインターンシップに参加し、観光学研究機関でホテルマネジメントを学ぶもの。GEGの持つIR運営の知識や経験と、日本の伝統的なサービス哲学といえる「おもてなし」の精神とを、このプログラムによって相互に学び合うことができ、ひいてはマカオのIR産業をより良いものにすることへと繋がることが期待される。

GEGのフランシス・ルイ副会長(資料)-本紙撮影

GEGのフランシス・ルイ副会長(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオは長く本格的な鉄道が存在しなかったが、2019年12月に新交通システム「マカオLRT」タイ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月18日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオのツーリズ…
  3.  マカオ政府経済・科技発展局は4月17日、昨年第4四半期(2023年10〜12月期)の工業輸出状況…
  4.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  5.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun