マカオのタクシー、2020年第3四半期から車内録音・録画システム導入へ

 マカオ政府交通事務局(DSAT)は10月4日、タクシー管理システムの供給及び保守サービスに関する一般競争入札の開札会議を実施し、8件の応札があった。

 今回のアウトソーシングサービス内容には、マカオの全タクシーの車内へのスマートターミナルシステム、DSAT内へのタクシー監督システムの設置が含まれる。DSATでは、来年(2020年)第4四半期までに設置とテストを完了させ、同年末からの運用開始を見込んでいる。

 DSATによれば、タクシースマートターミナルシステムはGPSナビゲーションシステム、録音・録画、料金メーター等の設備で構成され、マカオのおよそ1900台のタクシーに来年第3四半期から設置とテストを開始するスケジュールを想定しているとのこと。また、システムの設置後、タクシーのオーナーが日常メンテナンス費用を負担する必要があるとした。

 マカオのタクシーをめぐっては、近年、一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっていた。今年(2019年)6月に罰金の大幅値上げや違反累積(5年内に4回)での免許取り消し制度の導入といった罰則の強化、タクシーの監察機関が政府交通事務局(DSAT)単独から治安警察局を加えた体制とすることなどを盛り込んだ改正タクシー法が施行となって以降、違反摘発件数は激減している。

マカオ政府交通事務局が開催したタクシー管理システムの供給及び保守サービスに関する一般競争入札開札会議の様子=2019年10月4日(写真:DSAT)

マカオ政府交通事務局が開催したタクシー管理システムの供給及び保守サービスに関する一般競争入札開札会議の様子=2019年10月4日(写真:DSAT)

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