マカオに滞在中の武漢市含む湖北省からの旅客数は明確に減少…入境制限と強制隔離措置導入後

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、初の感染者が確認された1月22日以降、政府が矢継ぎ早に各種防疫対策を打ち出している。

 本稿執筆時点(マカオ時間27日午後8時)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認数は6件で、いずれも武漢からの旅客。

 マカオでは、1月27日から武漢市含む湖北省からの入境制限(過去14日以内に武漢市含む湖北省滞在歴のあるマカオ人以外に合法医療機関が発行した医師による新型コロナウイルス未感染証明書の提出を必須化)やマカオ滞在中の武漢市含む湖北省からの旅客に対する強制隔離(速やかに中国本土へ戻るか、マカオ残留を希望する場合は滞在許可期限あるいは旅程の終了まで集中統一管理下に置かれ、隔離施設に収容されること受け入れるかの選択)といった新たな防疫措置が講じられた。

 マカオ治安警察局が1月27日午後7時すぎに発表した同日午後6時時点の最新データによれば、昨年(2019年)12月1日から今年1月27日午前0時までにマカオへ入境し、現在まで出境していない湖北省出身者数は1493人(うち武漢市945人)で、個人旅行者、親族訪問、学生、就労者、団体旅客を含むとのこと。

 27日午前0時に武漢市含む湖北省からの入境制限を実施して以降、必要な条件を満たす医師による証明書を提出できたケースはないとした。

 マカオに滞在する武漢市含む湖北省からの旅客の数は明確に減少しているとし、具体的には27日午前11時現在で616人(うち武漢市が386人)、18時現在で371人(うち武漢市が371人)とのこと。

 なお、27日夕方のマカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる記者会見の中で、治安警察局から条件を満たさない証明書を持参してマカオ入境を希望した人が少なからずいたこと、市民から強制隔離の対象となる人が無認可宿泊施設に滞在しているといった通報が寄せられたことが明らかにされた。前者については入境を認めず、後者については適切に対処するとした。

マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる記者会見の様子=2020年1月27日(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

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